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キヤノン、露光幅拡大で高生産性を実現した車載パネル対応FPD露光装置を発売

マイナビニュース / 2024年5月28日 18時42分

画像提供:マイナビニュース

キヤノンは、第6世代ガラス基板に対応したフラットパネルディスプレイ(FPD)露光装置の新製品「MPAsp-E1003H」を2024年6月上旬に発売することを発表した。

近年、自動運転技術の進展や電気自動車の市場拡大により、さまざまな車載用ディスプレイの需要が高まっている。FPD向けガラス基板にはさまざまなサイズ(世代)があるが、そのうち第8世代ガラス基板は主にテレビ用ディスプレイパネルなどの大型パネル製造に用いられることが多く、第6世代ガラス基板は主にスマートフォンを中心とした中小型ディスプレイの製造に用いられることが多い。そうした中、車載用ディスプレイは、薄型かつ軽量でありながらも高精細な品質を実現しなければならないことに加えて、ダッシュボードのデジタル化に対する需要の高まりもあり効率的に量産を行う高い生産性も求められるようになっている。

そのため、キヤノンは今回、第6世代ガラス基板対応の露光装置に、大型テレビなどの65型パネルを一括で露光可能な第8世代ガラス基板向け露光装置「MPAsp-H1003H」で実績のある投影光学系を搭載した新製品「MPAsp-E1003H」を開発。高精細でありながら露光幅の拡大による高い生産性を実現し、ディスプレイ製造の効率化を達成した。

具体的には、1.5μm(L/S)の解像力を実現しつつ、一度に露光できる幅を従来機の「MPAsp-E813H」と比べて約1.2倍に拡大することで、1枚のガラス基板につき従来6ショットの露光が必要であったスマートフォンなどに向けたパネルを、4ショットで露光することが可能になったという。さらに車載用途に使われる横長の大型特殊ディスプレイなどをつなぎ目なく2ショットで露光することも可能で、量産の効率化に貢献できるとしている。

また、MPAsp-E813Hと同じアライメント方式であるパネルごとに多点同時計測を採用することで、生産性を落とさずに高精度な露光を可能としたことに加え、新開発の非線形補正 REI(Real-Time Equalizing distorted Image)ユニットを搭載することで、露光幅を拡大しても±0.30μmの重ね合わせ精度を実現したともしている。

さらに、MPAsp-H1003Hで実績のある超解像を実現する照明モード切替機構、露光線幅を安定させる露光スリット自動調整(SIC)機構、露光レイアウトに合わせて最適なガラス基板の向きを縦横選択可能にするユニバーサルチャックを踏襲することで、露光したいパターンに合わせて照明モードを切り替えることができるため、製造プロセスに適した露光が可能となり、さまざまな製造プロセスへの対応力を強化できるため、品質の安定化にも貢献するとしている。
(上定真子)

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