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奈緒主演『先生の白い嘘』、原作者・鳥飼茜の熱い言葉「性被害を無くしたくて描いた」

マイナビニュース / 2024年5月30日 20時50分

画像提供:マイナビニュース

女優の奈緒が主演を務める、映画『先生の白い嘘』(7月5日公開)の本編映像が30日、公開された。

○■嘘と本音が入り混じる違和感に満ちた映画『先生の白い嘘』冒頭4分の本編映像

今回公開されたのは、嘘と本音が入り混じる違和感に満ちた冒頭4分の本編映像。主人公・美鈴(奈緒)の「人間を2つに分けたとして、必ずどちらかが少しだけ取り分が多い、とわたしは感じている」と心の内に秘める人の不平等さについてのモノローグから始まる。

居酒屋で待つ美鈴のもとに親友の美奈子(三吉彩花)と美奈子の恋人・早藤(風間俊介)がやってくる。一見どこにでもいる友人同士に和気あいあいとした雰囲気に見えるが、3人それぞれに何か含みを帯びたヒリついた会話が繰り広げられる。そんななか、唐突に美奈子が早藤と婚約したことを美鈴に告げる。少し間をおいて美鈴はぎこちない笑みを見せ「おめでとう」と伝え、シーンは美鈴の職場である高校へと移り変わる。最後には、いつもどおり学校に行き、生徒たちを教卓から見下ろしながら無機質な表情と声で「それでは授業、始めます」と話し、密かに自尊心を満たす美鈴の姿が映し出される。

また、原作者・鳥飼茜氏のコメントも到着。鳥飼氏がこのテーマを描くきっかけ、映画化についてなど自身の今の強い思いをつづっている。
○■原作者・鳥飼茜 コメント

特定のニュースを名指しする必要もないだろう。性が犠牲になる出来事は今日も私たちの目の前にアップロードされている。私は性被害を無くしたくてこの漫画を描いた。被害にあったひとが恐怖心から、恥辱から、自己嫌悪から、声を上げられずにいる様に憤って、胸を痛め、この漫画を描いた。性を弄ばれると人は底なしの無力に突き落とされる。人格なんて関係なしに、ただの容器かのように一方的な視線を浴び一方的に欲情され、恐怖の下ほしいままにされた後、愛だったとか合意だったとか「からかい」だったとか言われたら、そういうことにしておきたい気持ちがよくわかる。だって人権を剥奪されて蹂躙された物体にされたなんて認めたくはないから。そんな人として当たり前の欲求と、想像を絶する葛藤を超えた結果に被害の告発をした人の力強さには頭が下がる思いしかない。彼等の告発がたとえ事後何年後であれ、その葛藤を私は讃える。きっとそこには声を上げない選択をした人がいるだろう。それでも、誰かがこういう目に遭いました、と堂々と発する姿は、無言の被害者を否定することではなく、むしろ静かにその存在を肯定するはずだと、私は思う。そう思っている人間がここにいますと、声を上げたくて描いたのが『先生の白い嘘』という漫画だ。だからどんな演出をされようが映画『先生の白い嘘』もそういう立場でないといけないと、少なくとも原作の私は思っている。

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