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星の合体から中間質量ブラックホールへの形成過程、東大などがシミュレーションで再現

マイナビニュース / 2024年5月31日 14時36分

ただし、それらのシミュレーションは、すでにでき上がった星団に対して行われていたものであることから研究チームは今回、星々の母体となる分子雲内で星が次々と生まれて星団となる過程を、星同士の衝突合体も含めてシミュレーションすることにしたという。

そうした星1つ1つを再現した球状星団形成シミュレーションは、研究チームが2020年に独自開発した新しいシミュレーションコードと、NAOJの天文学専用スーパーコンピュータ「アテルイII」を用いて実現された。その結果、形成途中の星団内で星が次々と合体し、最終的に太陽の1万倍ほどの質量を持つ超大質量星(まだ観測的な証拠はない)が形成されることが示されたとする。星の進化の理論に基づいて計算を行うと、このような超大質量星は、最終的に太陽の3000~4000倍の質量を持つ中間質量ブラックホールになることが予想されるという。

なお今回の数値シミュレーションで得られた、星団とその中で形成されるブラックホール質量の関係は、観測から推定されている球状星団の質量とブラックホールの質量の関係と一致していたとのことで、この結果について研究チームでは、球状星団内に中間質量ブラックホールが存在することを理論的に強く示唆するものだと説明している。

また、中間質量ブラックホールは、恒星質量ブラックホールと超大質量ブラックホールを結ぶミッシングリンクであるため、その形成過程の1つを示せたことは、超大質量ブラックホールの形成過程を理解する上で重要な意義があるともコメントしている。
(波留久泉)



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