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「円安値上げ」全品目の3割に拡大 - 6月の食品値上げは614品目

マイナビニュース / 2024年6月3日 12時29分

画像提供:マイナビニュース

帝国データバンクは、2024年6月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて、分析を行った。

※品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウントした。
値上げ率は発表時点における最大値を採用した。なお、価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む

主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした6月の飲食料品値上げは614品目を数えた。大規模な値上げラッシュとなった前年同月(3775品目)に比べて3161品目・83.7%減と、6カ月連続で前年同月を下回ったほか、2カ月連続で1千品目以下の水準にとどまり、値上げ沈静化の傾向が続いた。また、値上げ1回あたりの平均値上げ率は6月単月で16%となり、22年以降で最高だった前月(31%)を大きく下回った。

2024年通年の値上げ品目数(予定含む)は10月までの累計で8269品目となり、年間の平均値上げ率は17%となった。なお、23年の値上げ予定品目で8千品目到達が判明したのは22年12月時点だったのに対し、24年分では同年5月と、前年より5カ月遅いペースだった。

2024年の値上げ要因では、足元で急速に進んだ「円安」の影響が広がった。24年(1-10月)に予定される値上げ品目のうち、「円安」要因の値上げは品目数ベースで29.2%となり、前年の同時期(11.5%)に比べて約3倍の水準に拡大した。

要因として最も大きい「原材料高」は90.7%を占め、特に春以降の値上げで原材料高の影響が広がった。猛暑や干ばつなど天候不順による不作で、カカオ豆やコーヒー豆、オリーブ、オレンジなどの輸入果汁で価格高騰が目立った。国産食材でも、不作により海苔製品を中心に価格を引き上げたケースもみられた。

2024年6月の値上げは「加工食品」が全食品分野で最も多い329品目だった。

中でも、味付け海苔など「海苔製品」の値上げが目立った。カカオ豆の価格高騰の影響は、「菓子」(138品目)ではチョコレート製品に、「酒類・飲料」(28品目)ではココア製品などにみられた。酒類・飲料では他にも、オレンジ果汁を使用したジュースなども値上げとなる。「乳製品」(80品目)ではアイスクリーム類の値上げがみられた。

なお、7月以降は「パン」が、輸入レーズン等の価格高騰を受け一部製品で1年ぶりの値上げとなるほか、「酒類・飲料」ではワイン・ウイスキーなど輸入洋酒で値上げとなる。

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