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NAIST、iPS細胞などの移植後腫瘍化の発生確率を抑制する技術を開発

マイナビニュース / 2024年6月3日 10時46分

ヒトiPS細胞やマウスES細胞を分化させた「胚様体」(多能性幹細胞を浮遊培養することで形成される3次元の細胞凝集塊)の中には、しばしば分化していない多能性幹細胞が残存している場合があることが知られている。そこで続いては、EPHA2を指標にして、混入したiPS細胞やES細胞が引き起こす腫瘍化を抑制できるかどうかが解析された。

その結果、残存細胞には高い確率でEPHA2が発現していることが発見されたとのこと。免疫不全マウスに胚様体を移植する実験では、EPHA2発現細胞を取り除くと、移植細胞から腫瘍の発生を大幅に抑制できることが確認されたという。今回の解析では肝臓細胞を用いた解析が行われたが、EPHA2が用いられた細胞の品質管理は、神経組織・肺・腎臓など他の臓器にも適用できる可能性が考えられるとしている。

ヒトiPS細胞を用いた細胞移植の汎用的な医療利用が期待されている。しかし、移植細胞が腫瘍化してしまったのでは再生医療どころではなく、がん細胞を移植するのに等しいこととなるため、それを避けるためには、移植細胞の品質管理が非常に重要とされる。研究チームは、今回発見した膜タンパク質EPHA2が移植細胞にないという事実が、安全面でのチェックリストになることを期待するとしている。
(波留久泉)



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