1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

東邦大、DHAが胃の過剰な運動促進機能の予防効果を有する可能性を発見

マイナビニュース / 2024年6月3日 17時49分

続いてその機序が追究され、Vverapamilの存在下で残存するBK収縮は、受容体作動性Ca2+チャネルを抑制する「LOE-908」では抑制されず、SOCCを抑制する「SKF96365」により有意に抑制。またDHAは、verapamilとLOE-908の同時存在下で残存するBK収縮を有意に抑制することがわかった。このことから、DHAはSOCCを標的とし、それを抑制する新たな可能性が浮上した。

次に、同仮説を検証するため、SOCCを活性化できる「シクロピアゾン酸」(CPA)による、収縮反応に対するDHAの効果が検討された。すると、DHAが同収縮反応を強力に抑制。また、ヒト胎児由来腎臓上皮細胞を用いた検証も行われ、DHAがCPA存在下で生じる細胞内Ca2+濃度上昇を有意に抑制することから、そのSOCCに対する抑制効果はヒトにおいても成立することが確認された。

最後に、DHAの具体的な標的分子が探索された。まず、胃底平滑筋におけるSOCC関連分子のmRNA発現がRT-qPCR法で調べられ、Orai1を含むいくつかのチャネル分子候補が見出された。さらに、それらのチャネル分子の選択的な抑制薬を用いた検討が行われ、Orai1チャネル抑制薬「Synta66」が、CPAによる胃底平滑筋の収縮反応を強力に抑制することが発見された。

以上の結果から、DHAがVDCCに加え、SOCCの1つであるOrai1チャネルを標的としてそれを抑制することにより、BK、Ang IIなどによる胃底平滑筋の過剰収縮を制御する性質を示すことが解明された。今回の研究成果により、DHAがCa2+チャネルを抑制することで、胃の過剰な運動促進機能に対して予防・改善効果を発揮する可能性が示されたとしている。
(波留久泉)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください