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日立と米マイクロソフト、生成AI活用で数十億ドル規模の提携‐DX支援を強化

マイナビニュース / 2024年6月4日 10時48分

画像提供:マイナビニュース

日立製作所(日立)と米マイクロソフトは6月4日、今後3年間で数十億ドル規模の戦略的提携を締結すると発表した。マイクロソフトのクラウドサービスや生成AI(人工知能)サービスを、日立のDX支援事業である「Lumada(ルマーダ)」に組み込む。日立グループ27万人の業務効率化や生産性向上につなげる考えだ。

日立は4月、2024年度中に生成AIへ3000億円投資する計画を発表した。生成AIを積極的に活用することで、ソフトウェアの生産性、フロントラインワーカーの生産性向上を目指す狙いがある。

今回の提携により、日立は生成AIサービスである「Copilot for Microsoft 365」や「GitHub Copilot」を活用し、業務効率化やアプリケーション開発の生産性向上につなげる。日立の詳細設計情報を入力した社内検証では、アプリケーションのソースコードを70~90%の割合で適切に生成できたとしている。

日立の鉄道事業のグループ会社である日立レールは、機器監視の強化や予測精度の向上による予知保全を可能にするため、生成AIを活用する。安全性を強化しながら、故障の低減、サービス品質の向上、運用コストの削減を目指す。

Lumadaソリューションへの生成AIの組み込みも積極的に進める。日立はすでに2万社規模のユーザーを持つ統合システム運用管理「JP1」のSaaS版である「JP1 Cloud Services」において、マイクロソフトの生成AIを活用したサービスを提供開始している。

金融や公共、製造など幅広い企業のIT部門のオペレーターによる障害対応の初動の迅速化や運用効率化を見込んでいる。先行実施した社内実証では、生成AIによりアラート対処方法を回答し、その根拠となるマニュアルなどの引用元も表示したことで、運用オペレーターの初動の判断時間を約3分の2に短縮できる効果を確認したという。

デジタル人材の育成にも生成AIを活用する。日立が定義するAIトランスフォーメーションを支援する人材「GenAI Professional」を育成するプログラムに、GitHub Copilotや「Azure OpenAI Service」を活用した高度なソフトウェアの開発スキルを身につける研修なども組み込み、5万人以上のGenAI Professionalを育成していくとのこと。

日立 執行役社長兼CEOの小島啓二氏は、「生成AIに2024年度で3000億円の成長投資を行い、新たな成長機会の獲得を目指す。社会インフラの領域に生成AIを適用することで、社会イノベーションをさらに加速していく」とコメントしている。
(早川竜太)

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