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産総研など、1000個以上の量子ビットを制御可能な超伝導回路の原理実証に成功

マイナビニュース / 2024年6月5日 15時46分

また、原理的には、室温と極低温をつなぐケーブルは、量子ビット数によらず多重化マイクロ波とベースバンド信号の2本だけで済むという。ただし、現実には超伝導共振器の損失によって多重化できるマイクロ波の数が制限されるため、1本のケーブルで制御可能な量子ビット数は、最大で数千個程度になると見積もられるとしている。

また、超伝導ミキサ1と同2から、マイクロ波1(4.5GHz)と同2(5GHz)を制御信号1と同2によって個別にオン/オフ制御でき、任意の量子ビットにマイクロ波を照射することを可能とした場合のシミュレーション波形から、回路の消費電力を調べたところ、1量子ビット当たり81.8pWと見積もられたとする。

実際に、今回提案された超伝導共振器と超伝導ミキサによって構成される量子ビット制御超伝導回路を産総研の超伝導集積回路プロセスを用いて作製され、極低温環境下で原理実証実験が行われたところ、量子ビット制御に必要な基本的なマイクロ波操作が実証されたとのことで、研究チームでは、今回考案した回路が、大規模超伝導量子コンピュータを実現するための基盤技術になることが期待されると説明している。

なお、研究チームは今後、今回の回路と量子ビットの統合テストを行っていくことで量子ビット制御の実証を目指すとしているほか、量子計算で必要とされるすべての量子ゲートを実行できるよう、回路のさらなる高機能化を進めるとしている。
(波留久泉)



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