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「バランスのいい食事で健康に」は嘘!? 今流行りの「腸活」…見た目年齢にも影響があった?

マイナビニュース / 2024年6月13日 17時0分

画像提供:マイナビニュース

ここ昨今、やたらと「腸活」という言葉を見かける。実際「腸活」には、美肌・アレルギーや風邪の予防&改善・メンタル面の健康・睡眠改善など、健康面にも美容面にもうれしいメリットが多数といわれているが、近年の疫学的研究で、“見た目年齢”にも関係があるらしいことがわかってきた。重要なのは「腸内細菌」であり、無菌で育てられたマウスは怒りっぽく学習能力も低いという結果が出ている。

その「腸内細菌」の悪玉菌が増える原因は哺乳類の肉や脂が原因で、そういった意味からも「日本人はバランスの取れた食事が健康に良いと思い込んでいますがそれは間違いです」と内藤裕二・京都府立医科大学院教授は警鐘を鳴らす。真に健康にいい食生活とは。「腸活」の重要性とは。内藤教授に聞いた。

○■“バランスのいい食事が健康”と言っているのは日本だけ?

よく「◯才を超えると老いが一気にくるよ」といった会話がなされる。これを裏付けるように、2019年12月5日、「Nature Medicine」にアメリカ・スタンフォード大学の研究が寄せられ、人の老化は、緩やかに続く一本道ではなく、若年成人(34歳)、中年後期(60歳)、高齢者(78歳)で大幅に老化が進むことが発表された。

そもそも、老化のメカニズムには、老化を促進させる重要な要因は神経や臓器などの微小な慢性炎症であり、その炎症が起こる源は口内細菌、老化細胞などさまざまな説がある。内藤教授は「“腸”も有力視されています」と語る。「京都府の京丹後市では人口10万人あたりの100歳以上の方の数が全国平均の約3倍以上いらっしゃることがわかりました。そこで2017年より同地で1500人を対象に研究を開始。その結果、2019年に長寿の人の腸内には酪酸産生菌が多いことがわかりました」(内藤教授/以下同)

酪酸産生菌とは腸内フローラを整えるとされる酪酸を作る菌のこと。酪酸産生菌は腸内で酪酸を作り出し、悪玉菌が増えるのを防いでおり、抗炎症作用などさまざまな健康効果が。また、酪酸により酸素が消費されることで、腸の中でビフィズス菌などの善玉菌が住みやすい環境になる。

「また彼らが何を食べているかも明らかになりました。彼らのたんぱく源の多くは魚と穀類と大豆。レッドミートと呼ばれる牛や豚、羊などの哺乳類の肉をあまり食べていなかったのです。つまりプラントベース。これは世界の潮流であり、日本は肉も野菜も牛乳もなどといった“バランスのいい食事が健康”とされていますが、そんなことを言っているのは先進国では日本だけ。これは久山町研究を見ても明らかです」
○■マウスの研究では糞便移植で“見た目”の若返りが確認

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