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分子研など、金ナノ粒子が円偏光の左右選択性を70倍に高めることを発見

マイナビニュース / 2024年6月6日 16時52分

そこで研究チームは今回、キラルな金ナノ微粒子に近赤外(波長はおよそ0.75~2μm)域のフェムト秒パルス光(10兆分の1秒程度の時間幅の閃光)を照射した際に発生する可視域(波長はおよそ0.4~0.75μm)の発光に注目したとする。

そして実験の結果、今回はキラルではない直線偏光を入射光として用いたものの、発光は高い選択性で左右いずれかの円偏光に偏っていることが確認されたとのこと。その非対称性因子は0.7程度で、上述した従来の多くの円偏光発光物質が0.01程度かそれ以下だったことと比べると、桁違いに円偏光の純度が高くなっていたのである。また理論計算を併用した解析によって、高い選択性が得られる理由も解明されたという。

今回の研究成果で、キラルな構造の金属ナノ微粒子が、左回りまたは右回りに偏った円偏光を発生するのに有用な物質であることが判明した。またその機構が解析されたことで、さらに効率的な円偏光の発生への指針も得られたとする。研究チームは今後、さまざまな波長での効率的な円偏光を発生する物質やデバイスの開発、円偏光を用いた偽造防止や量子情報などへの応用展開が期待されるとしている。
(波留久泉)



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