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2024年第1四半期のエンタープライズSSD市場は前四半期比6割以上の増加、TrendForce調べ

マイナビニュース / 2024年6月7日 21時17分

画像提供:マイナビニュース

台湾TrendForceによると、NANDサプライヤ各社の減産の影響により、2023年第4四半期以降、大容量エンタープライズSSDの需要に供給が追い付いていない状況が続いており、2024年第1四半期は価格が安いうちに在庫を積み増すことを目的としたバイヤー側の戦略もあり、エンタープライズSSD市場は前四半期比62.9%増の37億5800万ドルまで拡大したという。

需要のけん引役はAIサーバによる大容量SSDの採用増で、中でも北米のクライアントがHDDの代わりに大容量QLD SSDを採用するケースが増えており、2024年第2四半期もビット調達が同20%以上の伸びを示しており、これに伴い、契約価格も同20%以上上昇、市場規模も同20%を超す勢いで増加するとも予想している。

大容量QLC SSDは小容量SSDに比べて高い需要を見せていることから、そのセグメントで強みを見せるSamsung ElectronicsおよびSKグループ(SK hynixとSolidigm)が競争優位性を有しているという。

中でもSamsungは、北米顧客に対するエンタープライズ SSDの主要サプライヤとしての地位と、顧客からのQLC SSDの認定取得により、受注を伸ばしており、第1四半期のエンタープライズSSDの売上高は同85.4%増の17億8200万ドルまで拡大させている。この結果、同社の市場シェアはほぼ5割に達する規模となっている。北米の需要が堅調なため、第2四半期の売上高も同30%以上の伸びと予測されるとTrendForceではしている。

Samsungに次ぐSKグループは、Solidigmが長年にわたってQLC SSD製品に注力してきており、最近のAI顧客による採用の増加により、注文が倍増。この結果、グループ全体の同四半期のエンタープライズSSD売上高は同49.3%増の11億4400万ドルとなったという。SKグループ全体で第2四半期も大容量SSDの需要の高さの恩恵を受けると予想され、売上高も同30%以上の増加が予測されるという。

業界3位のMicron Technologyも第1四半期にエンタープライズSSDの数量および価格ともに上昇を果たしており、その結果、売上高も同49.4%増の3億7400万ドルを記録している。4位のキオクシアも北米顧客からの継続的な注文に支えられ、売上高は同50.1%増の3億2600万ドルまで上昇させている。この好調は第2四半期も続くと見られ、同20%超の売り上げの増加が見込まれるという。

5位のWestern Digitalも北米を主な顧客基盤としているが、製品ラインナップが限定的であったこともあり、第1四半期の売上高は同18.1%増の1億3300万ドルにとどまった。しかし同社は現在、大容量エンタープライズSSDの出荷に積極的に取り組んでおり、162層QLC SSDの量産も計画しているほか、PCIe 5.0 SSDの生産を加速するために、コントローラICを自社開発するという伝統を打ち破り、サードパーティのコントローラメーカーとの提携といった動きも見せている。この戦略的な動きは同社が製品範囲を拡大させ、エンタープライズSSDからの売り上げを着実に拡大させていくための取り組みとなることが期待されるという。
(服部毅)

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