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増加する心臓病─。知っておきたい病院選びのポイント /渡邊剛(ニューハート・ワタナベ国際病院総長)

マイナビニュース / 2024年6月11日 7時30分

医者としての立場から私は患者さんに、健康に生き続けるためによいとされることをアドバイスします。
でも、強制はしません。ここからは患者さん自身に選択してもらいます。
なぜならば、何かを我慢することで過度なストレスをカラダに生じさせるのもよくないからです。そして、当たり前のことですが、人間の命には限りがあります。
美味しいものを食べて満足し、自分が思ったままに生活してこそ、人生はより楽しく充実したものになります。そう考えるのもよいのではないでしょうか。
こればかりは自己判断です」
○■最適な治療を受けるための病院選び

──とはいえ、心臓病を患い手術が必要になった時には、ほとんどの人が「死にたくない」「健康な状態に戻りたい」と願います。
「そうでしょうね。そういう方がほとんどです。
ならば、心臓手術の現状を少しでも知ったうえで、最適な治療を受けられる病院を選ぶことをお勧めします。

──やはり病院選びは大切なのですね。
「そうです。私がこれまでに幾度も取材を受けてきましたが『病院選び』は多い質問のひとつです。それだけ多くの方が、病院選びに悩んでいらっしゃるのでしょう。
私は「良い病院」「良い手術」に辿り着く方法は、4つあるように思います」

──ぜひ教えてください。
「まず1つ目は、病院のホームページに、過去2~3年間の手術実績が掲載されているかどうかを見てください。
これが掲載されていない病院は避けた方がいいでしょう。
掲載されていたならば、症例数を確認します。この数が多い病院の方が安心して手術を受けられますよね。
参考までに言うと、私の病院(ニューハート・ワタナベ国際病院)の2023年の年間心臓手術件数は「639」でした。海外に目を移すと心臓手術数年間「500」はスタンダードなラインです。症例数の多い病院を選ぶことを、お勧めします。

2つ目は、『病院の名声ではなく命を預けるに相応しい医者かどうかで考える』こと。
本来であれば患者さんの側が、医者の情報にアクセスしやすい環境がもっと整っているべきなのです。しかし残念ながら日本はまだ、その辺りが整っていません。
米国ニューヨーク州では、『〇〇先生が執刀した年間執刀件数は何例、死亡が何例』といった情報に簡単にアクセスできます。
これは非常にフェアな方法なので日本でもぜひ取り入れて欲しいのですが、現状そうなっていません。なので事前に実績を調べ目星をつけた病院に行ってみても、対応に違和感を覚えたら迷わず次の病院を探すことを考えてください。『この医者は私の命を託すに値する医師かどうか』という視点で選ぶ必要もあります」
○■心臓外科手術は腕がすべて

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