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【書評】賛否真っぷたつ、「トランスジェンダーになりたい少女たち」はヘイト本? SNSが加速させる社会的流行の実態と、物足りない視点

マイナビニュース / 2024年6月12日 8時31分

本書において、ちょっと物足りないなと思うのは、著者がトランスジェンダー推進派、もしくは権威とされる医学界の重鎮に取材をしていないことなのです。彼らはどうしてトランスジェンダーを疾患として認めたのか、なぜ人はトランスジェンダーになるのかが明らかにならなければ「トランスジェンダーなんてうそっぱち」という人がいなくなることはないでしょう。

アメリカでは、共和党が強い南部を中心に「18歳以下の若者に性別適合ケア禁止法」が成立しているそうです。これは民主党・バイデン政権がLGBTの権利拡大に積極的なため、大統領選挙で保守層の票を狙った共和党の作戦で、子ども、もしくはトランスジェンダーの人権や健康を第一に考えているとはいいがたいようです。

政治もジャーナリズムはよくも悪くも、その時代の影響を受けやすいものですし、どちらも数字(票もしくは売り上げ)を獲得しなければならないという側面があります。求められているのは、流行りやイデオロギーを越えた、現場の医師たちの中立な意見なのではないでしょうか。

仁科友里 にしなゆり 会社員を経てフリーライターに。OL生活を綴ったブログが注目を集め『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。「間違いだらけの婚活にサヨナラ」(主婦と生活社) が異例の婚活本として話題に。「週刊女性PRIME」にて「ヤバ女列伝」、「現代ビジネス」にて「カサンドラな妻たち」連載中。Twitterアカウント @_nishinayuri この著者の記事一覧はこちら
(仁科友里)



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