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窓辺の小石 第170回 ネットの総和

マイナビニュース / 2024年6月14日 10時13分

現在のLinuxでは、ipコマンドを使う。UNIXのやり方で操作したければ、Linuxにnet-toolsパッケージなどをインストールしてifconfigコマンドなどを導入する必要がある。

逆にWindowsは、NTの頃からほとんど変わらない。シェルとしてPowerShellが入ったが、いまだにipconfig.exeを使う場面がある。PowerShellでは、CIM/WMIでシステム情報を入手することが少なくないが、コマンドがいきおい長くなりやすい。補完でカバーできるとはいえ、ipconfig.exeを使った方が簡単だ。

PowerShellのコマンドの方が、パイプライン処理などを考えると便利ではあるが、従来のネットワーク用exeコマンドを完全に置き換えたわけでもない。たとえば、DHCPクライアント側のコマンドは標準では含まれていない。ただ、いつまでもipconfig.exeに頼らねばならないのもどうかと思う。ネットワーク系のコマンドを使うとき、他のコマンドと比較してもインターネットなどを含めてネットワーク障害が起きている可能性が高い。なのに、コマンドをインターネットからダウンロードなどできるわけもない。そう考えると標準でサポートしておいてほしいところだ。

なお、ネットマスクは、いまだにWindowsでは利用されているが、Linuxでは、プリフィックス表記やCIDR(Classless Inter Domain Routing)表記がほとんどだ。ネットマスクは、IPv4アドレスがクラス分けされていたとき、人間に理解しやすい表記方法として使われた。ただし、過去においても区切りをビット位置で表記するネットワーク機器もあった。

当時のIPv4アドレスは、8 bit単位で、ネットワーク部とホスト部を区切り、クラスAからCに分けられていて、ネットマスクがわかりやすかった。その後、IPv4アドレスが不足し、ビット単位で区切るCIDRに切り替わった。この頃ビット数でネットワーク部の大きさを表すのが一般的になりはじめた。また128 bitあるIPv6では、ネットマスクは使われない。

Windowsの場合、固定IPアドレスの指定などでネットマスク形式による指定が必要なことがある。これもそろそろビット数表記でも入力させてほしいところだ。

今回のタイトルの元ネタはトム・クランシーの「恐怖の総和」(The Sum of All Fears , 1991)である。選択の理由は以前の記事タイトルネタである「いま、そこにある危機」(Clear and Present Danger , 1989)の続篇だから。小説のジャック・ライアンシリーズは、共著を経てクランシーの没後もシリーズが続く。息子が後を継いだダーク・ピットシリーズといい勝負である。筆者はどっちも途中で「挫折」したけど。
(塩田紳二)



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