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高橋一生、手塚治虫氏の名作『ブラック・ジャック』挑戦への思い「原作に準拠したドラマを」

マイナビニュース / 2024年6月17日 5時0分

『露伴』を共有している柘植さんが参加してくれて、否が応でも差をつけようとしてくださることはとても助けになりました。『露伴』は、モードを自分の感覚で着崩していくようなスタイルでしたが、今回は原作に沿う目的で、アメリカン・トラディショナルといいますか、クラシックに落とし込んだほうがいいんじゃないかと話し合いました。僕は、原作の中で、ブラック・ジャックがコートを着たとき、袖がストールのようになびいている絵が印象に残っていて。でも現実だとよほど風が吹かないとこうならないし、歩いているだけであのシルエットを作るにはどうすればいいんだろうと柘植さんに相談して、結果“偽の袖”で演出することになりました。コートにも見えるし、肩に羽織っているようにも見える、昔の外套(がいとう)のスタイルを参考にすることで、実現できたと思います。柘植さんは衣装だけではなく人物造形も担当しているので、衣装がただの飾りにならず、ブラック・ジャックが着ていておかしくない説得力も持たせて作り込んでくれる。本当に心強い存在です。

○ブラック・ジャックの“見え方”にいろいろと提案

――そのほか、今作の制作にあたり、高橋さんから提案したこと、こだわったことがあれば教えてください。

原作に準拠したドラマであってほしいと伝えましたし、演じるうえでも、ファンの方が抱くブラック・ジャック像を平均化して、かつ自分の思うブラック・ジャック像とどう混ぜていこうかとずっと考えていました。僕は現場で、モニターを見ないんです。カットがかかってモニターの前に行けば今撮ったシーンが見られますが、恥ずかしいし、毎回自分の芝居に「くそったれ」と思うので、見ないようにしていて。ただ、今回はビジュアルも含めて、どうすればこの服の機能を活かせるか、異形の雰囲気を出せるかを常に模索していたので、普段はあまり言わないのですが、「こうしたら、ブラック・ジャックがよりかっこよく映りますか?」「こうしてみるのはありですか?」と珍しくいろいろと提案させていただきました。

――今作は一夜限りのドラマですが、今後もブラック・ジャックを演じ続けていきたいと思っていますか。

『露伴』もそうでしたが、僕はいつも“次”があるかどうか考えないようにしています。関係者の皆さんがやりたいと言えば「へぇ!」と応えますし、その話題が出なければ「ないんだな」と察するだけ。俳優はある意味消費される職業なので「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」と、お仕事を続けていれば、代表作と呼ばれるものに出会えたりするのですが……できれば『寅さん』のように、長く続けられる役があるとどんどん面白くしていけるんじゃないかなとは思っています。だからどの作品にも「次があったらいいな」とは思いますが、そこに一喜一憂していたくはない。『ブラック・ジャック』にもそんなご縁があればいいなと思う反面、いろいろな事情がありますし、今はただお芝居をしっかりとやり切ったという感覚が自分の中に確かに存在している、それだけです。まだ完成した映像を見られていないので(取材は5月中旬)、どう仕上がっているか楽しみにしています。

■高橋一生
1980年12月9日生まれ、東京都出身。ドラマ、映画、舞台など幅広く活躍。近年の主な出演作は、映画『スパイの妻』(20)、『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(23)、ドラマ『岸辺露伴は動かない』シリーズ(NHK)、『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱』シリーズ(23、24/テレビ朝日)など。



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