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晴海フラッグ"ゴーストタウン化"は本当か? その背景を冷静に分析する

マイナビニュース / 2024年6月17日 10時29分

画像提供:マイナビニュース

分譲マンション販売の抽選倍率の高さが話題になった「HARUMI FLAG」(晴海フラッグ)。1月から入居が始まりましたが、ゴーストタウン化を指摘する報道が目立っています。

投資家の目線に立ったとき、このエリアの将来性をどう分析すべきなのか。不動産ナビゲーターの渕ノ上弘和さんに聞きました。

○住民票の有無で"居住目的ではない"と判断するのは難しい

「晴海フラッグがゴーストタウン化しているのではないか」という声を耳にするとき、その内容は大きく二つの切り口で表現されているように思います。

一つは「転売目的で購入された物件に人が住んでいない」というケース、そしてもう一つが「物件を居住用ではなく投資用に切り替えて賃貸募集をしているが、賃貸が入らない」ケースです。

これらのケースの根拠として、物件の引き渡し後に住民票を移していない購入者が多くいらっしゃる、との話を耳にします。しかし、住民票を移していないことをもって、「将来的にも購入者が物件に住む予定がない(=居住目的の物件ではない)」と断言することはできないと、私は考えます。

というのも、湾岸エリアのみならず、ここ10年ほど分譲マンションの住み替えで収益を上げている方のパターンとして、自己居住用で購入した物件の価格が上がり、賃貸であれば賃料として払うべき賃料分の利益と、物件の値上がり利益とを合わせた利益を得て、次の物件に住み替える――という流れができています。

私はこれを、不動産投資の中の「自己居住用不動産投資」と呼んでいますが、人に貸す目的で最初から賃貸に出す「賃貸用不動産投資」と比べ、諸経費を含んだフルローンを組める方が一定数いらっしゃるため、投資として参入しやすくなっています。

「自己居住用不動産投資」は、1~2回経験すると現実として値上げ利益が積みあがるため、「キャッシュリッチ」になる方が次の売買へと進んでいます。そのため中には、新居を先に購入し、新居と現在の自宅、2つの不動産に関する住宅ローンを並行して利用する「ダブルローン」を組む余裕がある方もいらっしゃいます。

もしこのような状況の方が晴海フラッグを購入していたら……お気づきかと思いますが、急いで引っ越す必要がないのです。新居に移る前に、いま住んでいる住宅のローンを投資用ローンに借り換えて貸し出すのか、それとも売却するのかなどを、マーケットをにらみながら検討している可能性も考えられます(※物件を投資用ローンではなく住宅ローンのまま貸し出すと、金銭消費貸借契約違反となります)。

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