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朝ドラ『ばけばけ』ヒロインはオーディションに 『あんぱん』に続く実施は“回帰”か…その背景と狙い

マイナビニュース / 2024年6月19日 11時0分

ただそれでも、「民放各局のようなキャスティングばかり」にならず、オーディションを開催しているのは、制作サイドが「実績の少ない俳優を発掘できる」というNHKと朝ドラの強みや成功したときの爆発力を知っているからだろう。例えば、2013年の『あまちゃん』主演・能年玲奈(現・のん)のインパクトは強烈だったし、2015年の『あさが来た』主演・波瑠も民放連ドラ主演は未経験だった。

長年の朝ドラファンには、演技経験が全くない山口智子を『純ちゃんの応援歌』主演に起用したほか、『ひまわり』の主演に起用した松嶋菜々子も演技経験がほとんどなかったことを覚えている人も少なくない。新人ならではのフレッシュな演技や「日々の成長を娘のように見守っていく」という楽しさを知っているため、オーディションを望む声は根強く残っている。

全くの新人とまではいかなくても、民放で主演を重ね、CM出演も多い人気者ばかりではつまらない。決して冒険してほしいというわけではなく、「NHKと朝ドラならではの発掘力を見せてほしい」のではないか。

●事実上の長期オーディションか
あるNHKのスタッフに聞いた話では、「『朝にフィットする人材なのか』という見極めをオーディションで行う」などの意味合いもあるという。

すでにゴールデン・プライム帯のドラマやCMに起用されている俳優でも、朝は視聴者層やムードが異なる上に、「#反省会」を筆頭にSNSの追及が厳しい。「総合的に見て現在の朝ドラ主演として大丈夫なのかを確認する」という意味合いもあるのだろう。

さらに言えば、オーディションの場を「作り手と演者によるコミュニケーションの第一歩」と考え、今なお「大切にしたい」と考えるスタッフもいる。また、実際に会話を交わし、演じてもらうことで、演出家や脚本家が「演出・脚本のイメージを確認しておきたい」というニュアンスもあるようだ。

もう1つ触れておかなければいけないのは、「キャスティングのケースでも、実質的にオーディションの要素がある」こと。例えば清原果耶は、「『あさが来た』『精霊の守り人』『透明なゆりかご』『なつぞら』『蛍草 菜々の剣』などに連続起用すること自体が朝ドラヒロインのオーディション」という感があった。

つまり、「若手女優を継続的に起用して、任せられるタイミングになったら朝ドラ主演を託す」(逆に任せられなければ朝ドラ主演はなし)という長期的なオーディションを行っているように見えるのだ。

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