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「梅雨の時期は頭痛や肩こりがつらい……」気象病の対策について医師に聞いた

マイナビニュース / 2024年6月21日 16時0分

画像提供:マイナビニュース

梅雨の時期は体調が悪くなるという人も多いのではないでしょうか。それは、気圧の変化が体調不良を引き起こす、いわゆる「気象病」の可能性も。今回は、気象病に対する対処法について愛晋会中江病院の中路幸之助先生に教えてもらいました。

○■気象病になりやすい人の特徴

――気象病の主な原因について教えてください。

一つめは、気圧・気温・湿度など気象の変化によって皮膚のセンサーが過敏になり、自律神経が乱れることが原因で起こるという説。二つめは、気圧の変化を耳の中にある内耳のセンサーが敏感に察知し前庭神経が過剰に興奮することでおこるという説などがありますが、実際にはこれらが同時に関与していると考えた方が妥当です。

一つめに関しては、体の外の温度や湿度を感じる皮膚のセンサーがその変化を敏感に感じ取ることによって、自律神経のバランスをくずし、体調の悪化につながる説です。自律神経は交感神経と副交感神経のバランスによってその機能が維持されています。激しい気象の変化により皮膚のセンサーが敏感になり自律神経のバランスが乱れ、体調の変化を来しやすくなります。地球の気候の温暖化が進むなか、極端な気象の変化が起こりやすくなっており、今後、自律神経のバランスを崩す人が増えて、気象病の患者さんが増加していくことが予想されます。

二つめに関しては、耳の一番奥にある内耳には、身体の平衡感覚維持する三半規管や前庭があります。この内耳の感受性には個人差があり、これは乗り物酔いをしやすい人とそうでない人がいることでも知られています。この内耳の感受性が高い人が、天候の変化による気圧の変動を敏感に感知し、前庭神経が過敏になることで自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位な状態となると片頭痛やめまいをきたしたり、副交感神経が優位な状態になるとだるさや、極端な場合はうつ状態になったりします。

――気象病になりやすい人の特徴を教えてください。

気象病になりやすい人は、「自律神経のバランスが崩れやすい人」と考えられます。自律神経は心臓や消化管などの内臓を調節する神経であり、身体内外からの刺激に反応します。気温・湿度・気圧の変化は自律神経を刺激して内臓に影響を与えます。年齢に関しては、全世代で見られ、女性の方が多い傾向にあるようです。

「頭痛」に関しては、高校世代を含めAYA世代の人に多く、年齢を重ねるにつれて減少し、50代以降の年代になると「関節痛」などの症状が増える傾向にあります。またPMS(月経前症候群)や、更年期障害がある人も気象病になりやすいといわれています。関節リウマチなど慢性的な痛みがある人のうち半数近くは悪天候や悪天候が近づくときに悪化する傾向にあり、「雨が降る前に、古傷がうずく」と古くから言われてきたのもこの気象病を示唆していたものと思われます。

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