2024年の世界の半導体製造能力は前年比6%増、2025年も同7%増と拡大傾向 SEMI予測
マイナビニュース / 2024年6月21日 14時16分
SEMIは6月18日(米国時間)、2024年における世界の半導体製造能力は前年比6%増、そして2025年も同7%増と続き月産3370万枚(200mmウェハ換算)に達するとの予測を公表した。
プロセス別で見た場合、5nm以下の最先端プロセスがAI半導体などにけん引される形で前年比13%増と高い伸びが期待されているほか、2025年もIntel、Samsung、TSMCなどにおけるさらなる微細プロセス(例えばTSMCの2nmプロセス)の生産などが期待され、最先端プロセス全体として同17%増と引き続き、高い伸びが期待されるとしている。
また、国・地域別でみると、中国の生産能力は2024年に同15%増の月産885万枚、2025年には同14%増の月産1010万枚規模と全世界の1/3近くまで到達することが予想されるという。中でも、Huahong Group、Nexchip、Sien Integrated、SMICなどの主要ファウンドリとDRAMメーカーのCXMTの多額の設備投資が、半導体製造能力を押し上げているとする。
中国以外については、2025年の生産能力の伸びはいずれも5%以下になると予想している。それぞれの国・地域を見ると、台湾は同4%増の月産580万枚、韓国は同7%増の月産540万枚(2024年に同国初の500万枚/月を突破予想)、日本は同3%増の月産470万枚、米州は同5%増の月産320万枚、欧州・中東は同4%増の月産270万枚、東南アジアは同4%増の月産180万枚とSEMIでは予想している。
製品・業種別にみると、ファウンドリ分野はIntel Foundryの本格始動と中国勢の生産能力向上に伴い、2024年は同11%増、2025年も同10%増と2桁成長が続き、2026年には月産1270万枚に到達することが予測されるほか、メモリ分野については、AI半導体に用いられるHBMニーズの拡大を背景に、DRAMは2024年に同9%増、2025年も同9%増と堅調な生産能力の増加が期待される一方で、3D NAND市場は回復が遅れていることもあり、2024年は横ばい、2025年で同5%の増加を見込んでいるが、DRAMについては、エッジのAI活用も世界的に進もうとしていることもあり、スマートフォン(スマホ)の搭載DRAM容量は8GBから12GBに増加、ノートPCでは少なくとも16GBが必要とされると予測しており、そうしたエッジへのAIの拡大がDRAM需要のさらなる喚起につながることが期待されるともしている。
(小林行雄)
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