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社会人の英語学習者が受けるべきテストとは?

マイナビニュース / 2024年7月6日 9時5分

もう少し掘り下げれば、TOEICテストが日本で実施され始めた1980年代はビジネスに特化した出題が多かったようです。しかし、この10年ほどは確かにビジネス関連のシーンも含まれてはいるものの、ビジネスに特化しているということは全くありません。少なくとも、テストのスコアを上げるために、ビジネスに特化した語彙(ごい)や知識を覚える必要はありません。

TOEICの場面設定は「スーパーの閉店時間変更のアナウンス」「交通事故による高速道路閉鎖のニュース」「図書館による週末のボランティアの募集」「レストランの予約変更の電話」など、日常生活の一部が題材になっています。つまり、TOEICを通した英語学習は、まさに日常生活で利用できる実用英語の習得に非常に向いているのです。
3. 高いスコアの信ぴょう性

TOEICのスコアの算出方法は非公開ですが、スコアの一貫性は保証されています。例えば、10カ月前のスコアが650点で、今回も650点であれば、今の英語力は10カ月前の英語力と同じだということです。これは当然のことのように思えますが、実際には特筆されるべきことなのです。

冒頭で話題にしました「大学入学共通テスト」を例に出します。大学進学を希望する多くの高校生がこのテストを目指して勉強します。普段から練習問題を解いたり、大手予備校の模擬試験を受けたりします。

しかし、共通テストは毎年、難易度も平均点も大きく変動してしまうので、受験者は自分の目標点を設定するのに苦労します。つまり、自分の得点が30点アップしたとしても平均点が30点アップしていたら、自分の英語力は伸びはなかったことになります。TOEICとは異なり、10点の得点アップ=英語力の向上とは言い切れないのです。

一方、TOEICでは5点刻みとなっているスコアの中で、自分の得点が30点アップすれば、30点分英語力が上がったことが保証されます。こうすることで自分の目標とするスコアを設定して、そのスコアに目指した英語学習が可能になるのです。

最後に、受験頻度についてお伝えします。一年おき? 半年おき? 3カ月おき? などと考えてしまう人も少なくないはずです。もちろん自分のおかれている状況にもよりますが、私は「できるだけ多く」がいいと思います。テストを受けることで学習モチベーションは間違いなく上がります。ですので、時間が許す限りテストを受験して学習モチベーションを高い状態で維持するのがよいでしょう。

西田 大 にしだ まさる 1973年生まれ、関西大学文学部英文学科卒業。現在は、静岡英語教室「英語屋」の代表を務める。TOEIC990点(満点)、英検一級、通訳案内士国家資格など。「2016年G7伊勢志摩サミット」など通訳としての実績多数。大学入試問題からTOEIC・英検等の検定試験まで、幅広い分野の英語学習に精通し、その学習法・対策法は注目を集めている。著書に『英語力はメンタルで決まる』(アルク)、『TOEICテストに必要な文法・単語・熟語が同時に身につく本』『「音読」で攻略TOEIC L&Rテスト』(かんき出版)などがある。『X』(https://twitter.com/masaru_nishida_)にて英語学習に関する情報を配信中。 この著者の記事一覧はこちら
(西田 大)



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