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40%が信頼できるAIの出力を得るためのデータを準備できていない、テラデータが調査

マイナビニュース / 2024年6月25日 14時37分

画像提供:マイナビニュース

米Teradata(以下、テラデータ)は6月25日(現地時間)、AIがビジネスにもたらす影響に関するグローバル調査の結果を発表した。調査はAI分野の専門家へのインタビューと、自社のAI戦略と実行に関与するエグゼクティブを対象とした定量調査で構成。従業員1000人以上、年間売上7億5000万ドル以上の大企業、および中堅企業のAI戦略と実行について理解している経営幹部や意思決定者を対象としている。なお、回答者のうち約半数は米国企業とのことだ。
○AIのニーズは高まるがビジネスとの整合性は未成熟

回答者の89%がAIは競争力維持のために必要だと考えていることが明らかとなった。しかしその一方で、自社に明確なAI戦略があると回答したのは56%、AI戦略がより広範な事業目標と密接に連携しサポートしていると回答したのは28%だった。また、AI導入が成功しているケースのほとんどは部門レベルあり、特定の部門でのみAIを導入しているのは39%、全社的にAIソリューションを導入しているのは12%だった。

AIがもたらすメリットとして、生産性の大幅な向上(51%)と顧客体験の改善(50%)が期待されている。しかし、実際には社内業務プロセスを効率化するプロジェクトに取り組む傾向があったという。社内向けのAIプロジェクトは、企業の成長促進よりも、AIのリスクを最小限に抑えつつコスト管理を改善することを目的として実施されている。

○AIに高い信頼性を確保することは義務である、という認識の高まり

AIプロジェクトを通じて投資に見合ったビジネス成果を得ることは非常に重要だ。定性調査の結果、ある回答者は「われわれはモデルのトレーニングにどのようなデータが使用されたかを顧客に明確にしたい。間違ったトレーニングセットを選択してしまうと、モデルには簡単にバイアスがかかってしまう」と指摘したという。

また別の回答者は「マスターデータ管理は華やかな仕事ではないが重要です。なぜならAIはデータに基づいてすべてを判断するため、そのデータに欠陥があればAIの導き出すアウトプットに問題が発生するからです」と述べていたとのことだ。

AIの新規導入や投資に対して、ステークホルダー全体を納得させるために、データの偏りを修正するとともに、業務の効率化(74%)、実証済みの成功したユースケース(74%)、意思決定プロセスの改善(57%)などの実効果を示す必要があると考えていることが明らかになった。

また、回答者の67%は、信頼できるAIを実現するためにトップクラスのAIソリューションとのシームレスな統合を促進するベンダーやパートナーとの協業が非常に重要であると考えていることが分かった。

○正しい回答を導き出すために必要なデータの信頼性に疑問

今回の調査結果から、企業の意思決定者はAIがもたらすビジネス成果には期待しているものの、自社のAI戦略やデータそのものがAIに精緻なアウトプットを要求できるレベルに達していないと考えていることがうかがえる。

具体的には、回答者の70%が自社のAI戦略が現在のビジネス戦略と完全に整合していないと回答した。さらに、61%がAIのアウトプットの信頼性と妥当性を十分に信頼していると答えた一方で、40%は自社のデータが正確な成果を達成する準備がまだ整っていないと評価した。
(熊谷知泰)

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