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「Beelink EQ13」レビュー、電源内蔵でさらに省スペースになったIntel N200搭載ミニPC

マイナビニュース / 2024年6月25日 18時34分

最初から入っている右側のスロットのSSDの下には無線LANカードが隠れており、Intel AX101が採用されていました。

「N200」を搭載したミニPCは意外と貴重

Alder Lake-Nプロセッサについておさらいしておくと、Jasper Lake世代のCeleron/Pentium Silverの後継として2023年初頭に登場したエントリー向けCPUです。

それだけならさほど注目される存在ではなかったでしょうが、Pコア(高性能コア)とEコア(高効率コア)を組み合わせたハイブリッドアーキテクチャの第12世代CoreからEコアだけを拝借して生まれたという経緯から、新世代のCPUコアが使われ大幅にパワーアップしており、ミニPCやUMPCなど低価格・省電力と相性の良いジャンルで続々と採用され盛り上がっています。

Alder Lake-Nには、Intel Prosessor N50/N95/N97/N100/N200、Core i3 N300/N305というバリエーションがあり、基本的に数字が大きいものほどCPUのコア数とクロック、内蔵GPUのEU数が上になっています。

搭載製品が多いのはN95やN100あたりで、N200はLenovoやHPのChromebookのほか、法人向けですがSurface Go 4に採用されている程度。「N100の上位版」という気になる存在でありながら、ミニPCでは意外と珍しいCPUです。

N100とN200の仕様上の違いとしては、CPUクロックが3.4GHzから3.7GHzに向上し、GPUが24EUから32EUに増える程度。多少グラフィック性能が上がるとはいえ、ゲームや動画編集のような「N100では出来ないことが出来る」というほどの差ではないですし、性能差を実感できる場面は少ないかと思います。

とはいえ、モバイル向け(Uシリーズ)の第8世代Coreプロセッサと同等程度には快適に使えてしまうAlder Lake-Nのコストパフォーマンスの高さには改めて驚かされます。ベンチマーク結果もいくつか添えておきますが、Google Chromeで十数個タブを開いて作業したり、YouTubeでフルHDの動画を再生したりしてみても不足はなく、事務用途なら十分快適に使えます。

システム全体の消費電力は最大25Wと、常時起動させておくような使い方でも安心な省電力仕様です。また、ファンレスかと錯覚するほど静かなのも印象的でした。先述の通りEQ13は新設計のボディを採用しており、電源を内蔵しただけでなくエアフロ―も見直されています。底面吸気・背面排気でファンの回転が低速で済むよう考えられており、動作音は公称28dB。図書館よりも静かなレベルですから、周囲の音に溶け込みほとんど気になりません。

ただ、性能重視でAlder Lake-N搭載ミニPCを選ぶならN200搭載の本機がベストなのか?と問われると疑問が残ります。メモリがDDR4であったり、初期搭載のSSDがSATAであったりと(NVMe SSDも利用可)、物によってはN100搭載モデルに劣る点もあります。

しかし、Alder Lake-N搭載ミニPCらしい安価で遊び甲斐のあるマシンであることは確かです。設置場所がごちゃつかない電源内蔵型であることや付けっぱなしでもストレスにならない優れた静音性だけでなく、SSDを増設できる空きスロットや2基の有線LANポートを備える拡張性の高さも見どころ。通常のPCとしての利用はもちろん、OpenWrtを入れてルーターにしたり、CasaOSあたりで簡易的な自宅サーバーを作ったりと色々な楽しみ方が出来そうな遊べる一台です。
(細田頌翔)



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