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酵素分解ローヤルゼリーが老化症状の予防に貢献する可能性 - 山田養蜂場の研究

マイナビニュース / 2024年6月26日 16時54分

画像提供:マイナビニュース

山田養蜂場の自社研究所である山田養蜂場 健康科学研究所は、九州歯科大学との共同研究にて、酵素分解ローヤルゼリーが、間葉系前駆細胞のC2C12細胞に対して筋形成だけでなく骨芽細胞・脂肪細胞への分化を促進したことから、ローヤルゼリーに多分化能を向上させる可能性があることを確認し、酵素分解ローヤルゼリーがロコモティブシンドローム予防に貢献する可能性が示されたことを発表した。

同研究成果は、山田養蜂場 健康科学研究所と九州歯科大 古株彰一郎教授らの共同研究グループによるもの。その詳細は、スイスの化学を扱うオープンアクセスジャーナル「molecules」に掲載された。

高齢者人口の割合が28%を超え超高齢社会となっている日本では、さまざまな老化現象の予防が重要視されている。そうした老化現象は、身体の細胞が老化することで発生し、細胞を作る「幹細胞」との関連性が多くの研究で示されている。

幹細胞は身体の各組織に存在し、筋幹細胞から筋細胞が作られるように、特定の細胞へと“分化”することで組織を維持する。その幹細胞の中でも、間葉系幹細胞は筋肉・骨・軟骨・脂肪などの複数細胞に分化する「多分化能」を持ち、さまざまな細胞からなる関節などの組織の修復・維持に貢献しているとされる。このように、幹細胞の多分化能を維持・向上させることは、加齢に伴う運動機能の低下を抑えるために重要な役割を持つという。

従来研究では、酵素分解ローヤルゼリーが高齢者の筋力を維持することが確認されており、筋肉の幹細胞の活性化が関わっていることが報告されている。また筋肉以外にも、血液や肌、腸などの複数幹細胞に働きかけることが示されており、身体の“若返り”に寄与する素材として研究が進められてきた。しかし、ローヤルゼリーが間葉系幹細胞の多分化能に与える影響は不明だったことから、研究チームは今回、酵素分解ローヤルゼリーが間葉系前駆細胞であるC2C12細胞の筋芽細胞・骨芽細胞・脂肪細胞への分化にどういった作用を示すのかを調べたとする。

実験では、C2C12細胞に酵素分解ローヤルゼリーを添加して培養したのち、筋形成もしくは骨形成、脂肪形成の刺激を与えて培養し、酵素分解ローヤルゼリーを添加しなかった通常のC2C12細胞と比べて、筋芽細胞・骨芽細胞・脂肪細胞への分化が促進されたかを評価したとのこと。筋芽細胞は筋線維の組織染色にて可視化を行った一方、骨芽細胞は骨芽細胞マーカーの、脂肪細胞は脂肪形成関連遺伝子の発現量を測定したという。

そして実験の結果、酵素分解ローヤルゼリーはC2C12細胞の筋線維増加を促進し、筋形成の促進に作用したことが判明。加えて、骨芽細胞および脂肪細胞への分化を促進したことも明らかとなった。そのため研究チームは、酵素分解ローヤルゼリーの多分化能向上作用を確認したとしている。

今回の研究により、酵素分解ローヤルゼリーがC2C12細胞に対し、筋形成に作用するだけでなく、骨芽細胞・脂肪細胞への分化を促進させることが判明した。研究チームは今後も研究を重ね、幹細胞研究を起点とし、ロコモティブシンドロームのような老化症状に対するローヤルゼリーの新たな機能性の解明につなげていくとした。
(鶴海大輔)

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