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電通大など、北極圏を覆うほどの巨大オーロラは電子の豪雨によるものと解明

マイナビニュース / 2024年6月26日 18時54分

2022年12月25日は、太陽の磁場と地磁気がつながりあう条件が満たされていることが判明。太陽を放出されたストラール電子は、太陽と地球を結ぶ磁力線を伝いながら数日かけて地球に到達し、北極地方に豪雨のように降り注いだことが考えられるという。

また、太陽風の消失により電磁気的な力によって進路を乱されることがなかったことから、通常よりも遙かに大量のストラール電子が北極に到達できたことが推測された。これによって、通常よりも遙かに規模が大きく、極端に明るいポーラーレインオーロラが北極域を覆うように発生していたと考えられ、太陽風の消失は、同オーロラの発生に必須の条件であることも突き止められた。

今回の研究により、ポーラーレインオーロラの生成メカニズムや発生条件、その複雑な空間構造などが明らかにされた。特に、その内部には、マッシュルームのような形をしたうねりや、波打ちのような複雑な構造が存在し、秒速200m程度の速度で反太陽方向(太陽から遠ざかる方向)にダイナミックに移動していることが示されたという。この特徴的な模様や運動特性は、ストラール電子の源である太陽表面の構造をスクリーンのように映し出している可能性があるとする。また、ポーラーレインオーロラの運動は、ストラール電子の伝搬経路そのものが太陽風と共に反太陽方向に移動していることが示されているとした。

現在、極地研を中心にした国際協力において、南極大陸の上空を埋め尽くすほどの広大な視野を持つ高感度な全天オーロラカメラのネットワーク観測計画が進められている。ポーラーレインオーロラは希少とはいえ、今後も観測できる可能性があり、地上から高い時空間分解能で観測することは、この不思議なオーロラの全体像を明らかにすることにつながり、また太陽表面のプラズマに関する新たな知見を得たり、太陽表面や惑星間空間を可視化したりすることにもつながる可能性があるとしている。
(波留久泉)



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