1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

北海道スペースポートの滑走路が1300mに延伸、宇宙往還機などにも対応

マイナビニュース / 2024年6月27日 14時48分

画像提供:マイナビニュース

商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営する北海道大樹町とSPACE COTANは6月25日、2022年9月より進めていたHOSPO内の滑走路延伸工事が完了したことを発表した。

HOSPOは垂直/水平型などのさまざまな打ち上げに対応した国内唯一の「複合型」宇宙港。民間による宇宙利用が拡大している中で、ロケットやスペースプレーンの射場・実験場を整備することで、航空宇宙産業のインフラとして、国内外の民間企業や大学のビジネス・研究開発を支援してきた。今回の滑走路延伸もそうした取り組みの一環で、元々は1995年に当時の宇宙開発事業団(NASDA)と航空宇宙技術研究所(NAL。2003年にNASDA、NAL、そして宇宙科学研究所(ISAS)が統合して宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発足)が研究開発していた日本版スペースシャトル「HOPE」の実験誘致を目指して大樹町が建設し、1998年に舗装化した1000m滑走路を、東に50m、西に250mの合計300m延伸したもので、これによりスペースプレーン(宇宙往還機)の離着陸試験など、従来よりも規模の大きい実験や機体の受け入れが可能になったという。

これまで航空宇宙関連の実験やイベント、スカイスポーツなどで幅広く利用され、2023年度も43の企業・団体による195日の利用があり、無人航空機やヘリコプターを使った実験・訓練、ロケットエンジンの燃焼実験や小型ロケットの打ち上げが行われたというが、近年ではスペースプレーンや空飛ぶクルマなどの次世代エアモビリティの研究・開発が活発化し、それらに関連する実験における利用希望の声が寄せられていたもあり、今回の延伸でそうした新たなニーズにも対応できるようになったとする。

延伸にかかった事業費は4億2800万円。この滑走路延伸工事と並行して、新たな人工衛星用ロケット射場「Launch Complex-1(LC-1)」の建設も進められており、完成後はインターステラテクノロジズなどの事業者によるロケットの打ち上げが予定されているほか、今後アジアにおける宇宙ビジネスのハブを目指し、新たな射場「Launch Complex-2(LC-2)」やP2P輸送(高速2地点間輸送)用の3000m滑走路の整備も計画しているとする。

なお、今回の滑走路延伸工事ならびにLC-1の整備にかかる資金の財源については、政府のデジタル田園都市国家構想交付金と企業版ふるさと納税による寄附金を活用しているとする。HOSPOによると、寄附総額は当初の目標に迫る11億円まで到達しているものの、昨今の資材価格高騰の影響から総事業費が膨らんでいることを鑑み、現在も継続して寄附の募集を行っているとしている。
(上定真子)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください