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コーヒー豆運搬用の麻袋を屋上緑化に活用するシステム、東急建設などが開発

マイナビニュース / 2024年6月27日 14時50分

画像提供:マイナビニュース

東急建設と東急リニューアルは6月26日、従来は廃棄されるしかなかったコーヒー豆運搬用の麻袋を活用した「リユース屋上緑化システム」を共同企画・開発したことを発表した。

開発されたリユース屋上緑化システムは、東急リニューアルがすでに販売している屋上緑化システム「クラピア屋上緑化」の飛散養生材にリユース材を活用することで、廃棄物削減を実現することを目的としたもの。クラピアは、茎葉が密に広がるため雑草も生え難く、メンテナンスコストが軽減できるほか、基盤の厚さも50mm程度で構成可能なため軽量化でき、建物への積載荷重も軽減できるという特徴を持つイワダレソウを品種改良した植物。

今回のシステムでは、リユース材として、従来はコーヒー豆の運搬など用いられた後、廃棄されるだけであった麻袋(ジュート)を活用するという。近年、ヒートアイランド現象の緩和や省エネルギー効果を目的に、建物の屋上を緑化することが増えてきているが、高層の屋上緑化ではポット植えをする場合、土の飛散対策が必要であり、通常、植物が土の表面を十分に被覆するまでの間はネットによる飛散対策を行う必要があるものの、植物が全面を覆った後は飛散養生が不要になるため、ネットを撤去する手間と廃棄コストが発生していたという。コーヒー豆の運搬などに用いられる麻袋は、黄麻が原料の天然素材100%であり、時間が経つと土に戻ることから、植物が被覆する前の飛散対策が必要な時期に防草シートとしての役目を持たせ、そのまま最後は土に戻り、栄養となることから、撤去の必要がなくなるほか、廃棄物の効率的な再利用につながるという。

この麻袋の活用は、沖縄に本社を構える「土と野菜」と連携する形で、沖縄のユイマールという相互扶助の精神のもと、環境・循環をテーマに人と人がつながり、新たなテクノロジーを掛け合わせ地域課題を解決しようとする「MOAI((M)みんなで(O)老いも若きも(A)集まって(I)一緒に地域から、そして日本、世界へと広げていく)プロジェクト」の取り組みの1つであるコーヒー豆などの運搬に活用された麻袋の新たな有効活用を模索する「麻袋循環プロジェクト」の一環として実施されるもので、コーヒーの生豆が海外から運ばれる際に利用されている年間600万枚以上におよぶ麻袋が役目を終えた後はそのほとんどが活用されないまま廃棄されてしまうという状況を少しでも改善することを目指しているとする。

また、これまでほとんどが活用されないまま廃棄されていた麻袋をそのままリユースすることができるため、業界の垣根を越えた取り組みとして廃棄物削減だけでなく、循環型社会の実現に貢献するともしている。

なお東急建設では、今後さらに東急建設グループの連携を強化させ、気候変動やSDGsなどの社会課題解決に向け、技術開発を加速させていくと共に、従来のクラピア屋上緑化に加えて、環境に配慮した今回開発したシステムの販売についても積極的に進めていくとしている。
(上定真子)

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