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慶大とMICOHANA、再使用可能な紙で作った「アートフラワー胡蝶蘭」を商品化

マイナビニュース / 2024年6月28日 11時1分

画像提供:マイナビニュース

慶應義塾大学(慶大)大学院メディアデザイン研究科の地域みらいプロジェクトと熊本県熊本市にて高級紙を使ったアートフラワー制作などを展開するMICOHANAは6月27日、2022年8月より経済産業省九州経済産業局デザイン経営ゼミを通じ事業化研究を続けていた紙で作る「スーパーフラワー」を活用して、「アートフラワー胡蝶蘭」を商品化したことを発表した。

紙を活かしたアートフラワーの技法は、2016年に発生した熊本地震の後にシングルマザーの就労支援から始まった「スーパーウーマンプロジェクト」に集った女性達によって、地元企業との連携を通じさまざまな事業支援を行う中で考案されたもの。2017年には「スーパーフラワー協会」が設立され、スーパーフラワーの製作を担う職人の育成やワークショップの開催などを通じて、経済産業省 九州経済産業局「デザイン経営ゼミ」の1期生として選定されたことをきっかけに、慶大の「地域みらいプロジェクト」による支援を受けるなど、スーパーフラワーの価値向上に向けた取り組みが進められてきた。

スーパーフラワーの事業としては2018年より本格化、現在までに実績としては、都内の百貨店での販売や、大阪・関西万博の運営参加サプライヤーに選定、ミラノコレクションへの出典など活動の幅を拡大。2023年にはこれまでの実績を踏まえる形でスーパーフラワー協会を「MICOHANA」として発展的に法人化。2024年はミラノコレクションに加え、パリコレクションにも参加するなど、活躍の場を広げている。

慶大では、アートフラワーとして胡蝶蘭を商品化した背景として3つのポイントがあるとしている。1つ目は、日本の折り紙の技術を活かし、高級紙を使った花を1つ1つ手作りで作り上げ、品質が長期に変わらない地球環境に優しい贈り花が提供できること。現在、花卉市場は食品ロスと同じく輸送や店頭などでの売れ残りのほか、規格外品などの廃棄問題が発生しており、生花店で取り扱う花の30〜40%が廃棄されてしまうという。こうした中で、品質が長期に変わらない紙で作ったスーパーフラワーは、地球環境に優しい贈り花として提供することができるとする。

2つ目は、生産において子育て中の主婦など外出困難な人の就労機会創出につながること。そして3つ目は、リサイクル・リユースが可能な供給体制の構築を実現しフラワーロスと低炭素に貢献することを挙げており、贈り花の新しいモデルを提案することで、環境だけでなく社会にも優しい循環を作ることを目指したとしている。

なお慶大とMICOHANAでは、今回の取り組みに賛同し、プロジェクトに参画しているキイストンと連携する形で、同社が有する飲食店ネットワークを活用する形で、開店のお祝いなど飲食店向けでの活用を通じて、アートフラワー胡蝶蘭の販売・回収スキーム検証を実施し、フードロス削減の啓発と合わせて、アートフラワー胡蝶蘭のリユースを通じた循環経済の構築による「作る責任」と「使う責任」の両面で、脱炭素に向けた取り組みの啓発を進めていくとしている。
(上定真子)

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