学園祭の支払いも「PayPay」! 横須賀高校で導入、ほぼ完全キャッシュレスを実現
マイナビニュース / 2024年6月28日 13時27分
お話を伺った保護者は「いま中学3年生と高校1年生の子どもがいて、自身の買い物だけでなく、子どものお小遣いをPayPayで送ったりしています。コンビニでチャージするときもあるみたいですけど、今日は現金500円を渡されて『チャージして』と言われました」と話す。
また、「離れているときにお金が必要になっても、LINEで『PayPayにチャージして』と連絡があれば自宅でも仕事先からでもすぐに入金できるので、すごく便利だと思います」とキャッシュレス決済ならではの利点についても言及していた。
○金融リテラシーの向上効果にも期待
学園祭でのPayPay導入の主体となったのは生徒たちだという。学園祭実行委員の角井奏介さんは「現金と比べて集金がしやすく、良い点が多いと感じました」と話す。一方で、今回は原則キャッシュレス決済のみ対応という形にしたため、チャージの手間が生じるという不便さもあったそうだ。
これを受け、同実行委員の高田菜未さんは「学校でそのまま入金できるシステムがあればもっと便利だと思います」と述べる。また、支払時の金額入力ミスによる過剰支払い、それに伴うキャンセル処理という課題もあるという。こういった問題が生じた際は、教師を通してPC側の操作が必要になってしまうためだ。
教員として学園祭を担当した保健体育教諭の伊藤唯一朗氏は、生徒達のキャッシュレスへの理解と教員側の負担減をメリットとして上げる。スムーズな会計を実現するために、各クラスのPayPay担当生徒がクラスの子や保護者に事前説明をし、PayPay支払いのシミュレーションも行っていたという。
現在、横須賀高校の生徒は「家庭基礎」の授業で金融リテラシーを学んでいる。その内容は家計管理から資産形成、金融トラブルなどさまざまだが、伊藤氏は保健体育教諭として一人暮らしや結婚生活、マイホーム購入、NISAなどを絡めた授業を展開しているそうだ。
○現金の集金袋からキャッシュレス決済サービスへ
PayPayは以前から大学や私立学校にPayPayの導入を進めており、2023年からはサービス提供の対象を公立学校にも拡げている。
学校に向けてPayPayの導入を推進している目的は大きく2つあるという。1つ目は、若年層へのキャッシュレス決済の普及。2つ目は2022年から義務化された金融教育への貢献だ。最終的には現金の集金袋をPayPayのようなキャッシュレス決済サービスに置き換えることを目指している。
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