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山崎隆之八段、自戦解説「負けるべくして負けました」

マイナビニュース / 2024年7月2日 11時30分

画像提供:マイナビニュース

2024年7月3日に発売される、プロ・アマ問わず将棋界のすべてがわかる将棋総合誌『将棋世界2024年8月号』(発行=日本将棋連盟、販売=マイナビ出版)では、15年ぶりのタイトル戦に挑んだ山崎八段に、ヒューリック杯棋聖戦第1局の将棋を振り返っていただきました。本稿では、この記事より一部抜粋してお送りいたします。

(以下抜粋)
○藤井棋聖は、その所作に至るまで丁寧だった

――15年ぶりのタイトル挑戦で注目を浴びた山崎八段に、棋聖戦開幕局を振り返ってもらいます。まず、本局に臨むにあたってはどのような気構えで、どんな戦い方のイメージを抱いたのでしょうか。臨機応変かつ当意即妙な山崎将棋は、研究でがんじがらめにならないノープランのたくましさもまた魅力的なわけですが。

山崎   力戦の序中盤を互角で切り抜け、すぐに直線的な斬り合いにならないように心がけようと思いました。事前段階では実戦をたくさん指して精度を高めました。こっちがわかると相手もわかるだろうから、こっちもわからないけど大変なんじゃないかという局面にするのがいちばんの成功イメージだと感じていました。

――対局当日の朝を、山崎さんはどんな心境で迎えられたのでしょうか。若き八冠と対峙して、改めていかがでしたか。

山崎   対局場である龍宮城スパホテル三日月さんは豪華施設で全てが行き届き、前夜はぐっすり眠ることができました。藤井棋聖は前日の振る舞いもそうでしたけど非常に落ち着いていて、対局直前の所作もお辞儀一つに至るまで丁寧で感銘を受けました。対局が始まって記録係に残り時間を尋ねるときも言葉の省略なしに「この一手は何分でしょうか?」と語尾までしっかり発していて、自分も見習わなければいけないな、と思いました。

――まずは狙い通り振り駒で山崎さんの先手番と決まりました。そのときの気持ちはどうでしたか? もし後手番を引いたらどんな作戦でいこうと思っていたのでしょうか。

山崎   振り駒はもちろん先手がほしかったです。そのほうが序中盤で差がつく可能性は低いですから。実は後手番対策が結構ヤバすぎたんです。次の第2局は、第1局の比ではない惨劇が起こる可能性が高いのをいまから危惧しているくらいです。棋聖戦が出禁になるかもしれません(笑)。採用する作戦の候補は幾つかあったんですが、パックマンは対振り飛車用だから藤井棋聖には利かないよな、とか(笑)。9筋を伸ばして端から飛車をひねる指し方にもかなり入れ込んでいたんですけど、自分が実戦で何度も試して何となく把握してたどり着いていた結論が、上京してくるときに読んだ本誌7月号に載っていたのには「ああ、やっぱりそうだよなあ」と深く納得がいきました。

(第95期棋聖戦第1局インタビュー自戦解説 山崎隆之八段「負けるべくして負けました」/今井和樹)
(将棋情報局)

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