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ミスミが2D図面データ検索AIを無償提供、類似図面検索やデータ共有も可能

マイナビニュース / 2024年7月2日 18時32分

画像提供:マイナビニュース

ミスミは、同社の機械部品調達AIプラットフォーム「meviy」の機能強化として、新たにAIを用いて機械部品の図面データの検索や共有ができる機能「meviy Finder」を8月から無償で順次提供することを7月1日に発表、報道陣に向け説明会を行った。
製造業の生産性向上を阻むアナログの存在

meviyは、機械部品の3D(三次元)データをアップロードするだけで、AIが自動で即時見積もりを行い、独自のデジタル製造システムにより最短1日で部品を出荷してくれるサービス。紙図面の作成時間がなくなるほか、複数社への相見積もりの作業もしなくてよくなるため、短納期での部品調達が実現できる。

こうしたサービスを展開する中、製造業に従事する顧客に対して困りごとに関するアンケート調査を行った結果、「過去図面の検索」「過去の類似品の見積結果の検索」「図面の共有」を望む声が多く挙がったという。

製造業では、設計→調達→製造→販売という大きな流れがある中で、デジタル化が進みCADやCAEを活用した設計、自動化ロボットによる製造、そしてEコマースを介した販売といった生産性向上が実現しつつあるものの、調達分野においては、3D CADで作ったデータをわざわざ紙図面に落とし込んでから発注を行うという、アナログ的な手法が要求される場合があり、生産性向上のボトルネックになっている。また、過去の図面の多くが紙の状態で保管されているため、探したい図面が過去の取り組みの中で存在していることが分かっていても手作業でそれを探す膨大な作業時間を必要とするといった課題もあるという。

現場の声から生み出された「meviy Finder」

そこで同社は、そうした調達部分にまつわる課題の解決や生産性向上に貢献することを目的にmeviy Finderを開発したと説明している。

meviy Finderは、2D(二次元)の図面データをアップロードするだけで、AIが図面に記載されている情報を自動で認識・解析し、図面の番号や部品名称、材質、各処理方法、外形サイズ、寸法公差、表面性状などを項目ごとに構造化した後、自動的に登録してくれるサービス。アップロードする際は、どのようなファイル形式でも対応可能で、ユーザーが何かしらの前処理をする必要はないとのこと。

これらの情報が蓄えられることで、ユーザーはキーワードを入力するだけで探したい図面データを検索できるようになるほか、同社が保有する膨大な商品情報や図面情報などから検索したい図面に類似するデータをAIが類似度をパーセンテージで示して表示してくれるため、1つ1つファイルを開かずとも図面の類似検索も可能。また、図面データを設備、製造、保全、購買などの各部署間で共有できるため、各部署間での図面の問い合わせの手間を減らすこともできるという。

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