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2023年の車載半導体企業売上高ランキング、日本勢トップは5位のルネサス SI調べ

マイナビニュース / 2024年7月5日 12時26分

画像提供:マイナビニュース

Semiconductor Intelligence(SI)によると、2023年の車載半導体市場は前年比11.7%増の670億ドルになったという。

また、企業別売上高ランキングを見ると、上位12社で市場の4分の3以上を占めている。トップはInfineon Technologiesで、車載向け売上高は同24%増の92億ドル。2位はNXP Semiconductorsで同9%増の75億ドル、3位はSTMicroelectronicsで同33%増の71億ドルとなっており、3位のSTが2位のNXPに対して追い上げている。この3社だけで市場全体の3分の1以上を占めている。4位はTexas Instruments(TI)で同19%増の60億ドル、5位は日本勢トップとなるルネサス エレクトロニクスで同4%減の47億ドル、6位はonsemiで同29%増の43億ドルとなっており、これら上位6社は全事業に占める車載事業の割合は34%から56%と、注力していることがうかがえる。

このほかの日本勢としては10位にロームが入っており、その売上高は同2.4%増の16億ドルとなっている。

減速の兆しが見える車載半導体市場

車載半導体市場はコロナ禍での停滞を経て2021年以降は成長を続けてきたが、ここにきて減速感が出てきた。例えばInfineonの車載半導体事業は、2023年第2四半期にピークを迎えたとみられるほか、NXPも2023年第4四半期がピークに、STも2022年と2023年は平均7%成長を達成していたが、2024年第1四半期に減速期に入ったとコメントしている。

また、S&P Global Mobilityでは2024年4月の予測で、今後3年間の自動車生産の伸びを0%から2%にとどまるとしている。しかし、車載半導体市場そのものは、電気自動車(EV)とADASがけん引役となり1台あたりの搭載量の増加が期待されており、Autovista24の調査によると、 EVの販売台数は2022年に同54%、2023年に同35%増となったが、今後6年間では17%から22%の伸びに鈍化されると予想している。

ADASの最終目標は自動運転の実現だが、完全自動運転車が実現するにはまだ数年かかると見られ、例えばマッキンゼーは、2030年までに販売される乗用車の12%にレベル4の自動運転技術が搭載され、2035年には37%まで高まると予測している。一方、S&P Global Mobilityは、2035年に販売される乗用車のうち、レベル4の自動運転車は6%と予測していることもあり、自動運転車が半導体市場に与える影響は、今後数年間はそれほど重要ではないとSIは指摘している。
車載半導体市場の成長率は5~7%に鈍化か?

車載半導体は、過去2年間にわたって好調だったが、今後3年間で5~7%の成長率に落ち着くと予想されている。SIでは、乗用車の生産台数の減少、EVの成長鈍化などが重なり、今後数年の間、自動車を半導体のけん引役として期待することはできなくなるとの見方を示している。
(服部毅)

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