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山田祥平のニュース羅針盤 第445回 19分で満充電できる「神ジューデン」モトローラスマホの気になる点

マイナビニュース / 2024年7月9日 6時0分

この製品に同梱されたアダプタに刻印された定格情報を確認すると、20V 6.25A 125.0W Maxという表示が見つかった。USB PDの規格は100W超の場合、大電力をサポートするEPR(Extended Power Range)で最大48V5Aで240Wとなるが、ケーブルを流れる電流は5Aに留まる。

なのにこの製品では最大6.25Aが流れる。つまり、USB PDの規格を逸脱している。

タッチアンドトライ会場で、係の人に聞くと、この20V 6.25A 125.0Wという電力のやりとりは、同梱アダプタとの組み合わせ時のみで、しかもデバイス側で「急速充電の使用」がオンになっているときだけに有効になるという。ここでは「急速充電」でモトローラ用語としての「超急速充電」ではないところも気になった。

○240W対応のUSB PD EPR規格でもよかったような

こんな具合に、世界標準の規格と、メーカー独自の規格、そして、売る側のマーケティングのための規格が入り交じり、エンドユーザーが混乱してしまうかもしれない結果を招いている。

125Wをめざすなら、28V5Aあたりをサポートし140Wを実現するEPRでもよかったはずだ。だが、そのためには、デバイス、ケーブル、ACアダプタ全部がEPR対応でなければならなくなり、コストアップにつながってしまうということなのだろう。

ちなみにUSB PD規格準拠のまっとうなアダプタを使った場合は、125Wがやりとりされることはなく、100Wに留まる。スピードとしては2割減、つまり、19分は22分ちょっととなる計算だ。そんなに大きな問題ではないように思うがどうだろう。世界標準の規格準拠の方がずっと安心して使えるのではないだろうか。

著者 : 山田祥平 やまだしょうへい パソコン黎明期からフリーランスライターとしてスマートライフ関連の記事を各紙誌に寄稿。ハードウェア、ソフトウェア、インターネット、クラウドサービスからモバイル、オーディオ、ガジェットにいたるまで、スマートな暮らしを提案しつつ、新しい当たり前を追求し続けている。インプレス刊の「できるインターネット」、「できるOutlook」などの著者。■個人ブログ:山田祥平の No Smart, No Life この著者の記事一覧はこちら
(山田祥平)



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