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2024年の半導体製造装置市場は過去最高の1090億ドルに、SEMIが年央予測を発表

マイナビニュース / 2024年7月11日 6時30分

画像提供:マイナビニュース

SEMIは7月9日(米国時間)、SEMICON West 2024の開催に合わせて、恒例となっている半導体製造装置の年央予測を発表した。

それによると、2024年の半導体製造装置(新品)の売上高は、前年比3.4%増の1090億ドルとなり、過去最高を更新することが予測されるという。また、2025年も前工程と後工程の両分野ともに成長し、同17.4%増の1280億ドルとさらに最高値を更新することが見込まれるとしている。

セグメント別でみると、ウェハファブ装置(ウェハプロセス処理装置、ファブ設備、マスク/レチクル製造装置の合計)の売上高は、2023年に過去最高となる960億ドルを記録したが、2024年も同2.8%増の980億ドルと過去最高を更新する見込みとしている。SEMIが2023年12月に発表した予測では930億ドルであったことから、上方修正が行われたこととなる。この背景には、中国の好調な設備投資の継続に加え、AIコンピューティングに牽引されたDRAMおよびHBMへの投資が活発化しているためだという。また、2025年についても、先端ロジックおよびメモリアプリケーションの需要増により、同14.7%増の1130億ドルと1000億ドルを突破すると予測している。

一方の後工程装置の売上高は、過去2年にわたってマイナス成長を記録していたが、2024年後半から回復を見込むとしている。特に半導体テスト装置の売上高は同7.4%増の67億ドル、組み立ておよびパッケージング装置の売上高は同10.0%増の44億ドルと予測しているほか、2025年もテスト装置が同30.3%増、組み立ておよびパッケージング装置も同34.9%増と予測しており、こうした成長は、HPC用半導体デバイスの複雑化に、車載、工業、コンシューマーエレクトロニクスの最終製品市場からの需要回復が重なるためとしている。また、新造される前工程ファブからの供給増加分を処理する必要性が出てくるため、後工程の成長は時間の経過とともに増して行くことが予想されるとしている。

アプリケーション別にみると、ファウンドリおよびロジック分野向けウェハファブ装置は、成熟ノード向けの需要が軟化したころ、ならびに先端ノード向け装置の2023年売上高が予想を上回ったこともあり、2024年の売上高は前年比2.9%減の572億ドルとやや減少すると予想している。しかし、2025年には、最先端技術に対する需要の増加、新デバイス・アーキテクチャの導入、生産能力拡大のための投資増などを背景に、同10.3%増の630億ドルに成長すると予測している。

一方のメモリ分野は、DRAM関連が、AIや継続的な新技術への移行に向けたHBM需要の増加もあり、2024年に同24.1%増、2025年も同12.3%増と2桁成長が続くと予測。NANDについても、需給の正常化が進むことから2024年は同1.5%増の93.5億ドル、2025年も同55.5%増の146億ドルと成長が拡大していくと予測している。

国・地域別にみると、中国、台湾、韓国が2025年まで装置投資額トップ3を維持する見通しで、中でも中国は装置購入額を増加させていることから、少なくとも2025年まではトップの座を維持することが予測されるとしている。その出荷額は2024年に過去最高となる350億ドルを超す見込みだという。ただし、2025年については、それまでの3年間で大規模投資が続いたこともあり、投資額は減少する見込みともしている。
(小林行雄)

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