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神戸大など、不凍液を用いて氷表面の分子レベルでの観測に成功

マイナビニュース / 2024年7月11日 18時32分

その結果、オクタノールに浸した氷の表面を原子間力顕微鏡で計測した画像には、2枚の平らな面がつながった階段のような構造が写っていたとのこと。階段部分の段差を画像から解析したところ、0.1nmしかなかったといい、これはH2O分子1個に匹敵する小さい段差だという。オクタノールに浸す前の氷表面には、霜柱のような凹凸構造(高低差およそ20nm)が存在していたので、オクタノールに浸したことによって氷表面がとても平らになったことが明らかにされた。

研究チームは今後、氷をより深く理解し、氷をさらに効果的に利用する、つまり氷のサイエンスとエンジニアリングをアップデートするため、今回提案された「氷と不凍液の界面を分子レベル計測する」アイデアの応用範囲を広げていくとする。具体的には、顕微鏡の撮像倍率を上げて氷を構成する1つ1つのH2O分子を撮像することや、原子間力顕微鏡以外の計測法に応用すること、普通の水に近い性質を持つ不凍液に氷を浸しての計測など、さまざまな展開が期待できるとした。

また、今回の研究に使用された顕微鏡装置は、室温から-10℃までの温度で良好に動作するといい、氷に限らずどんな固体でも低温で計測できるため、まだ研究チームでは未発見の利用法があるかもしれないとしている。
(波留久泉)



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