1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

東大、サメの歯の無機成分を用いた構造色を示すフォトニック材料を開発

マイナビニュース / 2024年7月16日 10時57分

フルオロアパタイトナノハイブリッド自体は歯のような白色を示すが、特定の濃度に調製することで液晶が形成され、青、緑、黄、赤などの発色が示されたという。非常に鮮やかな発色が示され、その反射率は50%以上にも及んだとする。また、タマムシやクジャクで見られる構造色のように、見る角度によって色が変わる様子が観察されたとした。

さらに、フルオロアパタイトナノハイブリッドを高分子ネットワークでできたゲル中に閉じ込め、動的な構造色を示すソフトマテリアルを得ることにも成功したという。合成されたゲルは鮮やかな構造色を維持したまま、見る角度によって色が変化する性質が示されたとした。そのゲルに圧縮が加えられたところ、フルオロアパタイトナノハイブリッドが形成したナノ構造の変化に起因した色の変化が観察されたとする。この圧縮による色変化は、10回に及ぶ変形でも繰り返し観察することができたとした。また電子顕微鏡観察によって、高分子ネットワークが粒子同士を緻密につなぎ合わせている様子も確かめられたという。

今回の研究によって開発された水とフルオロアパタイトナノハイブリッドからなる構造色を示すフォトニック材料は、地球に優しい色材としてだけでなく、微量タンパク質検知センサ、光を操るための光学材料、人工骨やインプラントなどのバイオ応用など、幅広い分野での実用化が期待されるとしている。
(波留久泉)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください