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名大、大面積ナノシートの高速成膜法「自発集積転写法」を開発

マイナビニュース / 2024年7月18日 6時35分

今回の技術は、さまざまな組成や構造の二次元物質に適用可能であり、極めて汎用性の高い成膜技術だという。また、容器のサイズを変えることで大面積二次元物質膜の作製も可能であり、横サイズ30センチの大型容器を利用することで、A4サイズのPETフィルム、アルミ箔上など、さまざまな形状、材質の基材上への成膜も可能となるとした。

そして今回の成膜操作を連続して繰り返すことで、従来の薄膜製造では困難だった単層膜を100層、200層と重ねた多層膜作製も可能。すでに、二次元物質の厚み単位で膜厚を精密に制御した多層膜作製を実現済みだという。今回の技術により作製された多層膜は、透明導電膜、誘電体膜、光触媒膜、腐食防止膜、日射遮蔽膜など、各種機能性薄膜として優れた機能を発揮するとしている。

さらに、今回の技術により作製された二次元物質多層膜は極めて安定であり、多層膜をNaCl水溶液に浸漬させて基板から剥離させることで、ナノシート自立膜の作製も可能となるとした。このようにして作製されたナノシート自立膜は、二次元物質の優れた電磁気機能と共に、高い機械的強度と柔軟性を備えており、絶縁膜、伝導膜、電池、ガスバリア膜、センサなどへの応用にも好適とした。

また、今回の技術は専門的な知識や技術が不要であり、簡便、短時間、少量の溶液で、高品質な二次元物質膜の大面積成膜、自立膜を実現できるため、二次元物質の工業的な薄膜製作法、ナノコーティング法として重要な技術に発展することが期待されるとしている。
(波留久泉)



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