ASMLの2024年第2四半期業績は前年同期比で減収減益、先端向けの販売減が影響
マイナビニュース / 2024年7月18日 10時48分
ASMLは7月17日(現地時間)、2024年第2四半期(4〜6月期)の決算概要を発表した。
それによると、連結売上高は前年同期比約10%減の62億4300万ユーロ、純利益も同約19%減の15億7800万ユーロに留まった。米国政府の対中半導体輸出規制の対象外である価格の安いレガシープロセス向け露光装置の中国市場向け販売が伸びたものの、主にTSMC向けとなる高価な先端プロセス向け露光装置の販売が減少した結果、減収減益となったという。
また、同四半期の受注額(Netbooking)は約56億ユーロで、そのうちEUV露光装置は25億ユーロで、前四半期の16億ユーロから増加している。
地域・国別売上高を見ると、中国向けが49%と過半を占める勢いを維持。TSMCを中心とする台湾向けも前四半期の6%から11%へと上昇しているが、前年同期は34%であった点に注意が必要である。
用途別では、メモリ向けが46%、ロジック向けが54%となっており、メモリ向けの投資が回復してきていることがうかがえる。
なお、同社は2024年第3四半期(7~9月期)の売上高見通しを67〜73億ユーロとするガイダンスを発表したほか、通年売上高についても2023年並みとする予想を示している。
2024年4月に同社の最高経営責任者(CEO)に就任したクリストフ・フーケ氏は「第2四半期の売上高である62億ユーロは事前ガイダンスの上限であり、粗利益率もガイダンスを上回る51.5%となった。いずれも主にArF液浸露光装置の売上増加によるものである。前四半期同様、半導体の在庫レベルは全体的な改善が進んでおり、ロジックとメモリの両顧客ともに露光装置の利用レベルが改善されている。主にマクロ経済の影響から半導体市場には依然として不確実性が残っているが、2024年後半も業界の回復が続くと予想している。そのため第3四半期の売上高については67億~73億ユーロ、粗利益率は50%~51%を見込むほか、通年の見通しに変更はない。研究開発費については約11億ユーロ、販売費および一般管理費は約2億9500万ユーロを見込んでおり、2024年を生産能力増強と技術の両方への投資を継続する年と考えている。業界の回復と成長の現在のけん引役はAI分野で、今後も技術の発展に伴い、成長のけん引役になることが期待できる」とコメントしている。
(服部毅)
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