1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

NIMSなど、「金属リチウム電池」の寿命予測モデルを開発することに成功

マイナビニュース / 2024年7月25日 21時46分

それに対して今回の研究では、これまで確立されてきた高い電池作製技術を用いて、金属リチウム負極とニッケル過剰系正極(NMC811)で構成される高エネルギー密度な金属リチウム電池(4cm×3cm、単層セル)を50セル以上作製。それらを用いて、充放電性能を評価することにしたという。

得られた一連の充放電データから、35種類の特徴量が抽出され、電池の寿命予測モデルを構築。今回取得された特徴量は、放電プロセス、充電プロセス、緩和プロセスのそれぞれに関連するものであり、大きく3つに分類することが可能だ。

それぞれの特徴量を用いて予測モデルが構築され、その予測精度を比較した結果、決定係数R2の値が大きいほど、高い予測精度を有するモデルであることがわかったとする。放電プロセスに関連する特徴量で構築された予測モデルが、R2=0.67と最も高く、充電、緩和プロセスに関連する特徴量で構築された予測モデルは、それぞれR2=0.39,0.28だったとした。以上の結果から、放電プロセスに関連する特徴量を採用することが、予測精度の高いモデルを構築するために効果的であることが示された形だ。

今回の成果は、高エネルギー密度金属リチウム電池を搭載したデバイス運用における安全性・信頼性の向上に大きく寄与するものだという。研究チームは今後、予測モデルの予測精度のさらなる向上や、モデルを活用した新規材料の開発を進めることで、高エネルギー密度金属リチウム電池の早期実用化に貢献するとしている。
(波留久泉)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください