1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

8年前の悔しさバネに 佐々木八段が康光矢倉粉砕で挑決進出 第37期竜王戦決勝トーナメント

マイナビニュース / 2024年7月26日 11時30分

画像提供:マイナビニュース

第37期竜王戦(主催:読売新聞社)は決勝トーナメントが佳境。7月25日(木)には準決勝の佐藤康光九段―佐々木勇気八段戦が東京・将棋会館で行われました。対局の結果、現代調の矢倉戦から終盤で抜け出した佐々木八段が136手で勝利。快勝で挑戦者決定三番勝負進出を決めています。
○令和の矢倉は中住まい

佐藤九段は池永天志六段に、佐々木八段は久保利明九段にそれぞれ勝っての登場です。現代流の矢倉に進んだ本局は佐々木八段が後手番ながら積極的な作戦を展開。中住まいに組んだのち、下段に構えた飛車を大きく転換したのが2筋逆襲を目指す遠大な構想でした。

守勢を強いられた先手の佐藤九段ですが自玉を矢倉の堅陣に収めているのは主張点。うまく右辺で手を作れれば主導権を握れます。後手の銀が中央に進出してきたタイミングで、佐藤九段が桂頭攻めから反撃開始。戦いはやがて盤面全体に波及しますが、この競り合いのなかで佐々木八段が徐々に力を発揮し始めました。
○8年ぶりの挑決へ

受けに回る時間がつづくなか、銀を犠牲に先手の攻めの要である桂を外したのが自玉の憂いをなくす好手。これにより佐々木八段は反撃に専念できる格好です。「駒組みから苦労が多かった」と振り返る佐藤九段としては飛車の活用で遅れを取った点が最後まで響きました。

終局時刻は22時9分、最後は自玉の寄りを認めた佐藤九段が投了。全体を振り返ると、右辺での戦いが起こった時点では佐藤九段にもチャンスがありながらも、決断の銀捨てで手番を得た佐々木八段がきれいな反撃で序盤の攻勢を勝ちにつなげた構図となりました。

これで勝った佐々木八段は竜王戦では自身初、通算では2016年の棋王戦以来2度目となる挑戦者決定戦に進出。藤井竜王への挑戦権を懸けて広瀬章人九段―山崎隆之八段戦の勝者と三番勝負を戦います。

水留啓(将棋情報局)
(将棋情報局)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください