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宇大など、EUV光源の高効率化に貢献するマルチレーザー照射法を実証

マイナビニュース / 2024年7月29日 12時5分

さらに、2ビームに分割し(1パルスあたりのエネルギー:250mJ/pulse)、Snターゲットへの入射角を60°にすることで、EUV変換効率を4.7%(波長1μmの代表的なナノ秒固体レーザー(Nd:YAGレーザー)をSn平板に照射した時のEUV変換効率の世界最高記録)を達成し、1ビーム(1パルスのエネルギー:500mJ/pulse)の約2.8倍と大幅に改善することに成功したとする。

次に2~5ビームまで分割し、レーザーパルスのSnターゲット入射方向を変化させ、EUV変換効率を調べたところ、いずれの場合も1ビームだけを照射する時よりもEUV変換効率は増加し、その値は2.4~4.7%だったとした。またレーザービームを複数個用意する時、1台のレーザー装置のビームを分割する必要はなく、出力エネルギーの小さな複数台のレーザー装置からの照射でも問題ないことも突き止められた。これは、1機あたりのレーザー出力を低減できることを意味する。

さらにそれに加え、複数のレーザービームを入射しても、それぞれのレーザー強度を同じにすることで生成されるプラズマ状態はほぼ同じであることも確かめられた。その一方で、なぜこのようになるのかの詳しい仕組みは解明できていないことも多いとする。そして今後、放射流体シミュレーションなどによる数値解析が必要とした。

研究チームによると、今回の研究成果は、高繰り返し動作での多重レーザーパルス照射が、将来の高出力EUV光源およびEUV技術ノードに向けた、露光ツールの革新的技術になり得ることを示しているとのこと。また、今回の成果は駆動用レーザーの消費電力を抑制できることを意味し、EUV光源の高出力化と省エネ化に大きく貢献できるとしている。
(波留久泉)



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