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大阪公大、食品中のヌクレオシドががん細胞の増殖抑制効果を有することを解明

マイナビニュース / 2024年7月30日 18時41分

そこで研究チームは、どのヌクレオシドが抗がん効果を示すのかを詳しく調査。すると、グアノシンのみが細胞増殖抑制効果を示すことが確認された。さらに、DNA加水分解物のヌクレオシドである2'-デオキシグアノシンでも、グアノシンと同程度の細胞増殖抑制効果が見られたことから、グアノシンおよび2'-デオキシグアノシンが、がん細胞の増殖抑制効果の活性本体であることが判明したとする。また、がん細胞内へ取り込まれる経路として、「Na+(ナトリウムイオン)非依存性平衡ヌクレオシドトランスポーター2」を介することが突き止められた。

次に、がん細胞の細胞周期におよぼすグアノシンおよび2'-デオキシグアノシンの影響について調べたところ、細胞周期のG1期からS期への進行を抑制していることが確かめられた。さらに、グアノシンと2'-デオキシグアノシンは、「CCAAT/エンハンサー結合タンパク質β」(C/EBPβ)の発現量を増加させること、免疫蛍光染色法によってC/EBPβは核内の「セントロメア」(染色体の中央部にある長腕と短腕が交差する部位)に局在することも解明された。

以上の結果から、グアノシンや2'-デオキシグアノシンは、C/EBPβの活性化を通じてがん細胞の細胞周期をG1期で停止させることで、抗がん効果を発揮することが明らかにされた。

研究チームは今回の研究により、食品中の核酸が有する生理機能について新たな視点が提供されたとする。さらに、その主要活性成分であるグアノシンと2'-デオキシグアノシンは、がん予防における重要な一歩となることが期待されるとしている。
(波留久泉)



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