東陽テクニカ、厚さ0.2mmの仏Worms製圧電型動ひずみセンサの取り扱いを開始
マイナビニュース / 2024年7月31日 16時50分
東陽テクニカは7月30日、仏Wormsensing(Worms)と国内独占代理店契約を締結し、圧電型動ひずみセンサ「Dragonfly(ドラゴンフライ)」の販売を開始したことを発表した。
動ひずみの計測は、測定対象装置の挙動や疲労状態を得るための手段として、工学研究、産業応用、安全評価などの分野で用いられてきたが、従来は主にひずみゲージ型と圧電素子型が一般的で、ひずみゲージ型センサの場合、安価で薄いが、低感度なため微小なひずみ量は検出できず、耐久性が低く破断の懸念もあることが課題となっていた。一方の圧電素子型センサは、高感度で微小なひずみ量を検出できるが、高価で厚みがあることが課題であったことから、動ひずみの測定は狭小部や曲面部などでの高精度な検出が難しく、特定の評価内容でしか用いられていなかったという。
同製品は、Worms独自の技術によって、センサ部の厚さを0.2mmに抑えつつ、感度は従来のひずみゲージ型の1000倍を実現しており、微小なひずみを精度高く捉えることを可能としたという。
また、変形の幅は圧電素子型と比較すると3倍以上広く、大きな変形も捉えることが可能であるとするほか、応答周波数範囲も0.02Hz~100kHzと広く、周波数分析にも適しているという。曲面への貼付もできることから、これまでセンサの取り付けが難しかった狭小な場所や湾曲している箇所などでもセンシングが可能だともしている。
さらに、圧電セラミック薄膜という特殊な加工により、耐久性が加わり過酷な環境下でも安定した性能を発揮し、長期にわたり継続的にデータを収集することが可能なため、インテグレーション・性能・測定コストの観点で最適化された、動ひずみ測定の新たなソリューションとなると東陽テクニカでは説明している。
なお、同製品には電流出力型、定電流駆動型、ロングタイプ定電流駆動型の3種類が用意されており、自動車や半導体製造装置、発電機器、家電用品、生産設備など、さまざまな分野の研究開発や状態監視の領域のあらゆる用途に対応するとしている。また価格は参考価格ながら、センサ本体について5万円~としている。
(上定真子)
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