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同じワインがあっという間に、さまざまな味わいで楽しめる! 自動車部品メーカーが作った革命的なデキャンタ

マイナビニュース / 2024年8月22日 7時0分

画像提供:マイナビニュース

ワインが大好きな方なら「デキャンタージュ」という言葉をご存知だろう。数年間、あるいは数十年間も熟成(エイジング)された高価な赤ワインを飲むとき、ボトルからガラス製の大きな容器にワインを注いで、空気に触れさせる(エアレーション)作業のことだ。ワイングラスにワインを注いでから、グラスを揺らして中のワインをグラスの壁に沿ってぐるぐる回すスワリングもこのエアレーションのひとつ。本格的にデキャンタージュをするときに使うのが「デキャンタ」という容器だ。

○■ワイン愛好家の必需品

デキャンタはガラス製で、グラスメーカーがワイングラスと共にデキャンタも製造販売していることが多い。デキャンタはワイングラスよりずっと大きくて重く、さまざまなカタチがあるが、どれも底の面積が広くなっている。広くすることでワインと空気の接触面が増え、その結果、エアレーションが行える。

ところでこの「デキャンタ」という呼び名は、英語の「decant=(容器を)移し替える」という動詞から来ているという。その語源をさらにさかのぼると、なんと1630年代の錬金術がルーツなのだそうだ。「容器を傾けて清澄な液体をそっと注ぎ分ける」という意味だったらしい。

それにしても、ワインを飲むときになぜ「デキャンタージュ」が必要なのか。長い時間熟成したワインの場合、その中に眠っている本来の香りや味は、ボトルの栓を抜いただけでは味わえない。だがデキャンタージュをすることで、この閉じ込められていた香りや味が味わえるようになる。「味や香りが開く」とワインの専門家はいう。具体的には、香りがよりはっきりとする、味わいのバランスが良くなる、酸味がおだやかになるなど、味がまろやかになって味わいもより奥深くなる。渋みも心地よくなるという(もちろんデキャンタージュが適さないワインもある)。

熟成中のワインはボトルの中で、瓶とワインやコルクとのすき間にあるわずかな酸素と触れることでゆっくりと熟成していく。だが触れる酸素の量が少なすぎるとワインは「酸欠状態」になって、酸化による熟成が進まず、「還元臭」という不快な臭いを放つことがある。だがデキャンタージュをする、つまり酸素に接触させ酸化させることで、この還元臭も取り除くことができる。さらに、デキャンタに移して静かに置いておくことで、熟成中に生まれてワインの中に散らばっていた、飲むとザラザラする澱(おり)を沈殿させて取り除くこともできる。

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