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メルセデスのオープンカーで唯一の選択肢? 「CLEカブリオレ」に試乗

マイナビニュース / 2024年8月12日 11時30分

炎天下でのオープンは、日差しに照り付けられて、けっこう辛い。一方で曇り空の場合は、夕立の可能性もあって、走行中に幌を閉じたい場面に遭遇するかもしれない。CLEカブリオレの屋根は電動で開閉可能で、走行中でも60km/hまでなら操作できる。例えば首都高速道路はほとんどの区間が制限速度60km/なのだが、一時的に停車できる場所の少ない都市高速道路のような道路を走りながらでも、幌の開閉操作ができるのはありがたい。そうした安心感があれば、より積極的に幌を開けて走ることもできるだろう。

屋根を開閉する途中で、幌が上へ大きく立ち上がる場面がある。走行中であれば、そのときの空気抵抗はかなり大きいはずだ。それでも、幌が稼働できる丈夫な支柱に支えられている必要があり、なおかつ空気抵抗を受けながら作動させる強力なモーター機構がなければ、走りながらの開閉は容易でない。

CLEカブリオレに乗ると、走りながら20秒ほどで幌を開閉できることは当たり前のように思えてしまうかもしれない。だが、走行中の空気抵抗の影響などを考えれば、いかにメルセデス・ベンツの機能が優れているかに気づかされる。他社の例では、走行中の開閉ができるのは40km/h前後までではないかというのがメルセデス・ベンツ日本の見解だ。20km/hの差は大きい。

メルセデス・ベンツの哲学は「最善か無か」という言葉に凝縮されている。最善でなければ無いに等しいという意味だ。

世にオープンカーは他にも存在するが、運転者や乗員に我慢させるところのないCLEカブリオレの仕立てに、その哲学を思い起こさせられる。単に開閉機構のことだけでなく、幌でありながら静粛性に優れる室内環境など、オープンという特別な仕様でありながら、あくまでほかのクルマと変わらぬ使い勝手であるところに、メルセデス・ベンツであることのすごさを覚えずにはいられないのである。

御堀直嗣 みほりなおつぐ 1955年東京都出身。玉川大学工学部機械工学科を卒業後、「FL500」「FJ1600」などのレース参戦を経て、モータージャーナリストに。自動車の技術面から社会との関わりまで、幅広く執筆している。電気自動車の普及を考える市民団体「日本EVクラブ」副代表を務める。著書に「スバル デザイン」「マツダスカイアクティブエンジンの開発」など。 この著者の記事一覧はこちら
(御堀直嗣)



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