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病院など医療機関も狙われる! 悪質な「やらせレビュー」が蔓延するワケ

マイナビニュース / 2024年8月11日 17時0分

グルメサイトやホテル予約サイトでのやらせレビューもあります。多くは、お店やホテルが直接やるのではなく、PR代理店が手がけています。ほとんどのPR代理店は正当な宣伝をしていますが、ごく一部にやらせレビューをする悪徳代理店が存在しています。

たとえば、グルメサイト向けでは、お店に対して「有名レビュアーを連れていきますよ」と営業するPR代理店があります。有名レビュアーを連れて行くことで、有利なクチコミを書いてもらおうという仕掛けです。「褒めてください」などの直接的なやらせはせず、あくまで有名レビュアーをお店に連れていきレビューを書いてもらうだけですから、不当な行為とは言えません。しかし謝礼は発生するわけで、レビュアー側もある程度の忖度はしてしまうでしょうから、グレーな行為であるとも考えられます。

背景にあるのは、グルメサイトでの評価制度です。グルメサイトでは、中傷ややらせなど問題のあるレビューを排除するために、レビュアー評価制度を導入しているところがあります。実績のあるレビュアーを認定し、そのレビュアーの評価をサイト全体の評価として表示する仕組みです。これなら匿名アカウントによる中傷ややらせを排除できますから、賢い仕組みと言えるでしょう。ただ、その制度を悪用して「有名レビュアーをお店に連れて行く」というPR代理店が生まれてしまっています。

病院のクチコミでもPR代理店営業

さらに、医療機関のクチコミも社会問題になりつつあります。グーグルマップのクチコミを使ったもので、2021年8月に読売新聞が報道したことから注目されました。

グーグルで医療機関などを検索すると、地図や営業時間がまとめられた一覧表示が出ます。この一覧表示は「グーグルナレッジパネル」と呼ばれるもので、グーグルが集めた情報を表示するもの。つまりナレッジパネルは、医療機関やお店にとってはユーザーに一番見られる重要な情報だということです。

このパネルの下部には「クチコミ」があります。ユーザーが★5個の評価・コメント・写真投稿ができるもので、このクチコミの対策をしますよというPR代理店が存在しているのです。「悪評のクチコミを消します」「評価の点数を上げます」などの営業をしており、グーグル上にも広告を出しています。

実際にはクチコミのコントロールはできませんから、悪徳代理店が第三者のふりをして悪評を書いてから、「消しますよ」と営業をかけています。または悪評を消すために、登録データを一度消してから作り直すなどの方法を使っているようです。いずれもグーグルの規約に反した行為です。

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