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驚くほど削りやすい研磨材で素人女子が研磨に挑戦!? 研磨工程の実情を学ぶ

マイナビニュース / 2024年8月6日 10時36分

さらに、想像以上に火花が飛ぶため、専用の衣服やマスクを身につけて安全性を確保しなければならないことも身体の自由が制限されるという負担となる。特にマスクは顔を確実に守るために締め付けが強く、呼吸を含め、身体への負担は大きい。そうした作業者の負担を軽減するためには、拘束時間を減らすために作業をいかに効率化し、生産性を向上させるかが重要であることも実体験を通じて感じた。

実際に作業を体験させてもらったが、素人の身からしてもキュービトロン3で研磨するか、市場従来品で研磨するかでは、作業の難易度が違った。特に振動を感じづらい点と、研磨のしやすさは一目瞭然で、実際にタイムを計っても作業速度が向上したことが見て取れた。

研磨工程はロボットで自動化できないのか?

人手不足かつ手作業が重労働であるならば、現代、製造業全体としてトレンドになっている自動化、ロボット化を研磨工程にも導入すれば良いのではないかという意見が出てきそうではあるが、これが一筋縄ではいかないのだという。

研磨といっても1種類しかないわけではなく、求められる研削・研磨能力が大きい順にざっくりと「切断」「研削」「バリ取り」「クリーニング」「化粧仕上げ」、フローリングの表面を紙やすりで滑らかにする処理である「サンディング」、自動車の車体などで行われる「ポリッシング」の7分類あるとのこと。研磨用途、被研磨物の材質・形状によって研磨条件は異なるため、用途に応じた自動化システムが必要になり、自動化するのが難しいという。

また研磨剤は劣化してくると取り替える必要があり、交換作業には人手がいることから、ロボットを導入する価値が薄くなり、その点をどう対応していくかが今後ポイントとなってくるとのこと。

しかし作業の質の点でいえば、通常、手作業で行う場合は角度をつけて削り、目視で確認しながら何度か削る作業を繰り返し行って調整していく必要があるが、ロボットであれば大きな研磨砥石で、一括して作業を行えるなど、工程によっては効率が上がるとする。

そうした中で、3Mではロボット用途に活きる研磨材を模索し、高研磨力、長寿命、均一な仕上げの3軸を可能にすることで、少しでも自動化の障壁となっている部分を超えられる研磨材の開発に取り組んでいる。

加えて手作業で行っても、ロボットで行っても作業スピードをより速くできる研磨材の実現も目指していると担当者は話してくれた。現代は自動化、ロボット化に注目が集まりやすいが、3Mでは「3M ロボット研磨ラボ」にて、手作業で行うところも、ロボットで行うところも、実際に体験しながら両軸で困りごとを見つけていき、顧客に合った提案をしていると話す。簡単に自動化を導入できない工程だからこそ、「ロボットでも、手作業でもスピードを速くできる、研磨材の性能を追いつかせたい」と話しており、今後の開発に意欲をみせていた。
(上定真子)



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