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カレー沢薫の時流漂流 第312回 ニコニコ動画が帰ってきたので、今後はクリエイターとかエンジニアをもっと褒めるべき

マイナビニュース / 2024年8月12日 16時1分

「新規ユーザーが入らず、既存ユーザーも徐々に数が減ってきている」というコンテンツ的高齢化という意味だが、これは高齢者死亡と出生率低下により、日本の人口がうなぎ下がりなのと全く同じ現象である。

「日本の縮図」という資料的価値からしても、やはりニコニコは残すべきな気がしてきた。

では、なぜ新規ユーザーが入らず、既存ユーザーまで減っていく状態になったかというと、YouTubeなど他の動画サイトの台頭が影響しているという。

新規は最初からYouTubeなどを選び、既存ユーザーも他の動画サイトに移ってしまったということだが、流出の原因は「人気配信者のYouTube移行」と言われている。

確かに「ニコニコ箱推し」のように、プラットホームそのものが好きで動画サイトを選んでいる人もいるかもしれないが、「推しがそこで配信しているから」という理由で選んでいる人も多いはずである。

そういうユーザーは、推しが配信場所を変えれば一緒に移ってしまう。

確かに、かつてニコニコで人気を博したゲーム実況などの配信者は、現在ほとんどがYouTubeを主戦場にしているような気がする。

では、何故配信者がYouTubeに移ったかというと、おそらくこっちの方が使いやすい、そして「ウマい」と感じたからであろう。

つまり、クリエイターへの補償が手厚いと話題になったニコニコだが、そもそもの衰退原因は、クリエイターに塩だったからではないか、ということだ。

配信者としては、できるだけ多くの人間に見てもらえ、そして収益率が高いプラットフォームを選びたいところである。

UIの使いづらさ、分配金への不満から配信者がYouTubeなどに移り、一緒に視聴者も流れたのではないかということだ。

確かに現代人は2タップ以上でさっきまであったやる気を全て失いがちなところがある。私もニコニコ動画を見ようとした時「まずはログインしろ」という画面が出た時点で諦めたことが一度や二度ではない。

だがこれは使いやすさや利益の問題であり、コメントが画面に弾幕のように表示されるという、ニコニコ独自のシステムと文化はやはり唯一無二であり、同じ内容でもニコニコで見た方が遥かに面白い動画が数多く存在するのでやはり復活して良かったと思う。

あと今回、社内で一番大変だったであろうエンジニアにも何か補填してほしい。

クリエイターあっての動画投稿サイトだが、それ以前にエンジニアがいなくてはサイトは成り立たないのである。
(カレー沢薫)



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