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【決算深読み】シャープ 2024年4月~6月決算は依然赤字、再建へブランド強化と新工場

マイナビニュース / 2024年8月13日 17時54分

画像提供:マイナビニュース

シャープが発表した2024年度第1四半期(2024年4月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.7%減の5319億円、営業利益は前年同期のマイナス70億円の赤字から12億円改善したものの、マイナス58億円の赤字。経常利益は前年同期のマイナス5億円の赤字から大幅に悪化し、マイナス101億円の赤字。当期純利益は前年同期の55億円の黒字から、マイナス12億円の赤字に転落した。

シャープの沖津雅浩社長兼CEOは、「ブランド事業は、総じて好調に推移し、すべてのセグメントで売上げが伸長し、2桁の増収となった。営業利益は、円安によるマイナス影響があるなか、20%を超える増益を確保した。一方、アセットライト化を進めているデバイス事業は、減収となったものの、営業利益は前年同期並みの赤字幅にとどまった。その結果、全体では売上高がやや減少し、営業赤字が縮小した」と総括した。

セグメント別業績では、ブランド事業の売上高が前年同期比15.1%増の3441億円、営業利益は23.6%増の145億円となった。そのうち、スマートライフ&エナジーは売上高が前年同期比3.0%増の1099億円、営業利益は27.2%減の50億円となった。

「白物家電事業は、国内で美容家電が好調であり、前年比2倍の伸びとなっており、シェアが最も拡大している領域である。エアコンも伸長し、業界全体が11%増に対して、20%以上の成長となっている。たが、需要が低調だった洗濯機などが前年同期実績を下回った。海外では、ASEANにおいて、エアコンに加えて、冷蔵庫や洗濯機が好調であり、大きく伸長。欧米では、高付加価値モデルを中心に調理家電が伸長し、増収となった。また、エネルギーソリューション事業ではEPC(Engineering Procurement and Construction)が減少した」という。

同社では、メーカーが在庫を保証しながら、価格を指定して販売する指定価格制度は行っていないが、「販売店との取り決めはないが、オンリーワン商品の投入によって、価格を維持することに取り組んでいる。これにより、商品のライフサイクルを2年以上にすることも開始している」と語った。

スマートオフィスは、売上高が前年同期比22.9%増の1556億円、営業利益は168.1%増の84億円。ビジネスソリューション事業、PC事業ともに増収となった。

「ビジネスソリューション事業では、MFPやオフィスソリューション、インフォメーションディスプレイが欧米を中心に伸長。PC事業は、個人向けPCは厳しい状況が続いているが、法人向けプレミアムモデルが引き続き好調で、PCの選定から調達、導入、展開、運用、保守、撤去、更新までをトータルで請け負うLCM(Life Cycle Management)サービスも徐々に拡大。国内で法人および官公庁市場でシェアを拡大した。だが、PCは部材価格の高騰や円安の影響を受けている」とした。また、営業利益については、「PC事業およびオフィスソリューション事業の高付加価値化と、インフォメーションディスプレイ事業の構造改革によるコスト削減により、大幅な増益になった」という。

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