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『THE3名様』原作者と蜜月関係で19年…森谷雄監督が語る最大のポイント「全員、大真面目にやっている」

マイナビニュース / 2024年8月16日 6時0分

画像提供:マイナビニュース

●YouTube黎明期から全盛期へ…時代にも愛された作品に
これといったストーリーはなし。フリーターの3人組が深夜、ファミリーレストラン「ビッグボーイ」でダラダラとユルい会話を繰り広げる“だけ”のドラマ『THE3名様』。今年は初の連続ドラマ『THE3名様Ω』(全24話)がFODで配信され、劇場版第2弾『映画 THE3名様Ω~これってフツーに事件じゃね?!~』が30日に公開される。

2005年にDVDリリースから始まった同ドラマがなぜ、19年たった今も連ドラ化・映画化されるほどの需要を持っているのか。同映画のプロデュース・監督を務める森谷雄氏に話を聞くうちに、「原作者との蜜月関係」「原作への愛」というキーワードが見えてきた――。

○きっかけは主演陣の3人「この漫画面白いんですけど」

普通に考えれば「画がもたない」…過去に制作会社でドラマ企画などに携わっていた筆者の経験では、コミック『THE3名様』はそう言われ、実写化しようとすれば難航する。なにせ物語という物語が存在しない。ファミリーレストランでフリーターの3人がただしゃべっている“だけ”の映像作品を「誰が観るのか」「誰がお金を出してDVDを買ったり借りたりするのか」という疑問が制作責任者に浮かぶのは当然だ。

だが、『THE3名様』はその常識を打ち破った。DVDシリーズは2010年まで13本を数え、いわゆるDVDカルチャーのトップを走り、2022年に突如、復活。それも劇場版であり、1週間限定公開だったはずが、新宿バルト9では5週間も公開されるほどのヒットを得た。この企画が動き始めたきっかけを、森谷監督はこう語る。

「主演陣の佐藤隆太さん、岡田義徳さん、塚本高史さんの3人からコミックを見せられたんです。お3方は僕が初めてプロデュースした映画『ROCKERS』(03年)に出演しており、その打ち上げで3人から“この漫画面白いんですけど、今ここに僕ら3人いますよね”と言われたのが入り口。でも僕は、その申し出を放ったらかしにしていたんですよ(笑)。その2年後、僕がプロデューサーとして携わったフジテレビ月9枠のドラマ『東京湾景~Destiny of Love~』で佐藤さんと再会。僕が“まだやりたいと思っていますか?”と尋ねると“もちろんです!”と。“じゃあやろうか”と企画がスタートしました」

監督には『SMAP×SMAP』『ココリコミラクルタイプ』などを手がけた構成作家・福田雄一氏を起用した。つまり福田雄一氏を“監督”にするという入り口にもなったのだ。そしてこれが10作品以上も続くほどの大ヒットに。

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