井手隊長の700円以下で旨いラーメンが食べたい!! 第95回 昭和30年代に鉄鋼マンのためにできた極細の清湯系「釜石ラーメン」発祥の店「新華園本店」!

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「旨くて、安いラーメンが食べたい」。1杯1,000円を超える高級ラーメンも多いが、手軽で・旨くて・さらに安くラーメンが食べられるのなら最高だ。全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター・井手隊長が、旨くて安いアンダー700円のラーメンを紹介する。

今回は、岩手県釜石市にある「新華園」だ。

岩手県釜石市。
岩手県南東部にあり、三陸海岸の中心に位置する市だ。古くは小さな漁村だったが、明治時代に日本初の官営製鉄所ができ、日本の近代製鉄発祥の地として知られる。

ラーメンとしてはご当地ラーメンとして知られる「釜石ラーメン」が有名だ。
今回紹介するのは釜石ラーメン発祥の店「新華園」だ。

「新華園」は1951年創業。釜石ラーメンは昭和30年代の製鉄業全盛期に鉄鋼マンのために考案され、その後定着したご当地ラーメン。のれん会には10店舗ほどが参加している。

このお店は、東日本大震災の津波で2階まで浸水して大打撃を受けたが、、奇跡的に暖簾が流されておらず、店主さんが再起して9ヶ月後に復活営業したという。
今も駐車場待ちが出るほどの大人気店だ。

こちらが「ラーメン(釜石ラーメン)」。700円(2024年5月25日現在)で提供している。

具はチャーシュー2枚、ネギ、メンマ。麺は超極細のちぢれ麺。
忙しい鉄鋼マンのために茹で時間の短い麺にしているそう。

鶏ガラ、豚骨、野菜、カツオ、昆布などから取っている澄んだスープで、味わいとしてはカツオ主体の清湯系。
麺は極細ながらエッジが立っていて、しっかり主張する。美味しい。
ネギがたくさん入っていて、いい清涼感と食感のアクセントになっている。

かなりノスタルジックな一杯でローカル感溢れるラーメンだが、しっかり完成された一杯だ。
こうやって歴史が続いたことに感謝したい。

新華園本店
岩手県釜石市大町2-1-20
0193-22-1888

井手隊長 いでたいちょう 全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。東洋経済オンライン、AERA dot.などでの連載のほか、テレビ番組出演・監修、コンテスト審査員、イベントMCなどで活躍中。 自身のインターネット番組、ブログ、Twitter、Facebookなどでも定期的にラーメン情報を発信。ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。 ブログ:「隊長日誌(ラーメンミュージシャン井手隊長の日記)」 YouTube：「ラーメンミュージシャン井手隊長の 今3時？そうねだいたいね」 YouTube：「ラーメンが『10倍』旨くなる動画 【DON BURI】」 この著者の記事一覧はこちら
（井手隊長）